南へと、話せば長くなりますが/目指せ南大東島!二泊三日社員旅行の巻  後編

前回までのあらすじ。

今回の旅のメイン訪問地南大東島行きの飛行機が機材不良のため欠航に! その時間帯からまだ船で行くことができる慶良間諸島の座間味島へ変更したご一行、泊港で高速艇のフェリーのチケットを購入し、余った時間で首里城観光へとタクシーを拾い、「話せば長くなる」旅の顛末を運転手の島袋さんにあははうふふふと聞かせ、首里城前で下車し、そして事件は起きました。

首里城の門をひとつふたつとくぐり城内へ向かう途中、W嬢が「私、携帯どうしましたっけ?」とバッグの中をもぞもぞと。顔を見合わせ一拍置いた後、「ぎゃー!」と二人で叫び声を!

「タクシーの中に充電しっぱなしで置いてきた!」

そうです、私たちはダジャレや小咄を織り交ぜてこない運転手の島袋さんにすっかり居心地良くなり、リラックスしたままスマートフォン2台も車内でリラックスさせてしまっていたのです! しかし、私もさるもの、クロコダイルのプリントを施したブルーグレーのショルダーバッグからじゃじゃーんと8年もののガラケーを取り出し、さきほどの領収書を財布から出し、早速タクシー会社に電話したのです。時刻は13時15分、タクシー会社の受付男性は「えー? そうなの? 置いて来ちゃったの? 調べてみるから折り返し電話するから待っててね」と対応してくださり、私たちは首里城を一旦出て、お城の前の軽食屋さんに青ざめた顔で入ったのです。

青ざめた顔のわりに腹は減ってたので、「早くでるものを」ということでタコライスとソーキそばを注文し、食べながらタクシー会社からの電話を待ちました。島袋さんがうっかり北谷行きのお客さん拾っていたらどうしよう、私のiPhoneはルーター代わりなのでiPhoneがなければ島渡るのも諦めようか、国際通りの携帯ショップにいきなり買いに行くのか、などとと心配しつつも、届いた順にご飯を食べ、13時25分に電話が鳴りました。素晴らしい! 「あのね、いま、携帯見つかったから、首里城まで持ってくね、10分から15分で着くからー」と。うわぁぁん、感謝!! この様子を見ていたお店のスタッフさんまで「それらしいタクシーがきたら声かけますね」と心配してくれて、うわあぁん、恐縮です、ありがとうございます、こんなうまいソーキ初めてですぅーといろいろな感情がないまぜになる私。先にタコライスを食べ終わったW嬢が店外に出たのと同時に、島袋さんも到着。13時35分、無事に携帯を受け取ることができました。島袋さんありがとう、お店の方もありがとう!

そして首里城見学再開です。

かわいい狛犬。

仲間由紀恵はいないのかな?

館内にいる男性陣の装いが素敵だった。こなれてるぅー。

首里城を出て泊へ。泊から高速艇で座間味島へ。泊港のコンビニで「ビールを買っていこう」と声をかけると、「船で売ってるんじゃないですか?」とW嬢。「船で売ってるビールが暴利だと切ないですやん」とローソンに駆け込み、わっしわっしと船着場まで7分ほど歩く。高速艇は思ったよりも小さな船で(まぁだから高速を出せるんだろうけど)、船内に売店はなし! よかったね、コンビニ寄ってきて。おやつは500円のミールクーポンで買ったシークワーサーチップ。こういう袋に入ったポテトチップを自分で買うのは数年ぶりのことなのですが、ビールと一緒に食べるために作られたようなお菓子です。大変な勢いでムッシャムシャと頂戴しました。

那覇から40分ほどで、島が見えてきた! これは慶良間諸島の入り口、渡嘉敷島。

船外で芋虫のようにして眠る小学生たち。本当でスポーツ大会があったみたい。いやしかし、君ら寒くないの? 船内よりデッキのが寝心地よいの? 高速艇の甲板は大変な風で、大人が吹き飛ばされそうな勢いの風がごうごうとしているのだけど、小学生たちはこれが具合よいのか。。。

16時10分、座間味港着。港併設の観光案内所でいまから申し込める明日のアクティビティはないか相談してみる。海関係のアクティビティは全て予約が一杯で残念だったのだけど、ノルディックなんとかというトレッキングのツアーがあるようなのでそれを申し込む。16時40分、民宿にチェックイン。同時にJALの飛行機の予約をスマートフォンから確認、そしてまた叫び声!

なんですのん、92,180円ってなんですのーん!!!

この画面の下に「今夜中に支払わないとこの予約流れるでのー、さっさと払えやー」とアナウンスまで。ええええー。私がJALのカウンターで交渉したものは一体なんだったのでしょうか! こういうときは電話が早いのです、クレジットカードに記載してある予約専用ダイヤルに電話し、会員番号やらパスワードを入力ししばらく待った後、電話がつながりました。ここでも「話せば長くなるんですが」とこういった事情で便を振り替えてもらったつもりだったんですが、新規に予約したことになってましてどうなってますのんと問い合わせ。ちょっとお調べいただきまして「画面上はこうなっていますが、特にお支払いいただく必要はありませんので大丈夫です」、そう、画面上はね、その画面上の情報がシステムに優先されたらどうなっちゃいますのん? 「オッケー、了解しました。でもね、心臓に悪いから予約を一本に取りまとめていただけますか」と改めてお願いし、「それではそのように操作いたします」と。おぉー。これで安心。

このやりとりの間、宿の人からいろいろと情報を聞いてくれていたW嬢、でも急な予約はやっぱり無理みたいで、「明日は午前トレッキング、午後は自転車でも借りてぶらぶらしようか」と予定をまとめたところで、携帯がまた鳴る。いやぁーもーきっとろくな知らせじゃないのよーと恐る恐る電話に出てみたら、JALの予約センターで「クラスJに並び席で空きが二つ出ましたが、そちらに変更されますか? もともとクラスJで予約されていたようですし」とのご連絡。まぁ! なんてきめ細かいおもてなしジャパン! しかも先頭の席ということで着陸後の移動もスムーズにできるというもの、よっしゃーそれでお願いします! このやりとりでようやく旅が落ち着きました、二日目の17時という、日程的には終盤に差し掛かっていたんですが。

座間味島ってこんな島。

このあと夕日を眺めに阿真ビーチまで。座間味の中心街から歩いて15分くらい。途中で映画「マリリンに会いたい」のマリリン像がございました。座間味島の隣の島・阿嘉島からマリリンに会いたかった雄犬のシロが海渡ってきたんだね。村の人に翌日話を聞いたら「逢いたい一心で海をわたってくるんだけど、帰りは船で送られていってたんですよ」とのこと、シロやんは頭がいいんだねぇ。

『マリリンに逢いたい』(マリリンにあいたい)は、1988年公開の日本映画。
沖縄の阿嘉島の民宿で飼われていた雄犬シロが、対岸の座間味島にいる恋人の雌犬マリリンに逢うために海を泳いで渡った実話を元に製作された。原作・脚本は野沢尚。シロ役は本物のシロが演じたが、本物のマリリンは撮影当時すでに事故で他界していたため、他犬を用いた。

うぉーん、マリリン!

阿真ビーチ、運がよいとウミガメと出会えるそうです。

翌日は観光案内所の隅っこでひとまず仕事。

トレッキングのインストラクターさん登場。準備体操とポールの使い方を習ったのち、いざ高月山展望台へ。

島一番の高いところから安護の浦が見えます、真珠の養殖してるんですって。

島の中心部。

穏やかで美しい海ですじゃ。

平和祈念の塔。米軍が本島攻撃の橋頭堡として選んだのがこの座間味島だったのです。そして村民は集団自決を。

トレッキング後、ランチ。小さいほうが私のビールです。

カツオ丼。うまし!

出港を待つフェリーざまみ。

電動アシスト付き自転車を借りて古座間味ビーチへ。

港からチャリで5分でこのビーチですよ、なんて美しさ!

ミシュランが選ぶ世界の麗しビーチで☆ふたつもらったそうで、外国人客多めです、でも全部で14人くらい。

ちょっと探検してみました。

ヤドカリ。

古座間味ビーチの入り口の施設、神経質になりすぎなければ全然オッケーなトイレも完備しています。

海の家には野良猫だらけ。

電動アシスト自転車ってこんなに威力があるものなのかと坂の道をすいすいと。すごいね、文明ってスゴイね!

常夏の島、ってわけでもないのですすきもそろそろ穂を出しています。

島の郵便車は白い車体。

2時間1300円のレンタル自転車を返し、最後にまた村の中心部でお買い物を。

ブーゲンビリアがただごとじゃない咲き乱れっぷり。

太平洋戦争沖縄戦第一歩上陸の碑。

16時10分出港。

17時00分那覇の泊港へ。

トレッキングのインストラクターさんに教えてもらった泊港すぐそばの喜屋武商店。泡盛だらけ! すんげー品揃え! しかもお安い! 素晴らしい!! 空港で買うよりかなりお得です!

機内でようやく大東島に会えた・・いやそうじゃなくってね。

おみやげ列伝! うはははは!

今回の旅の教訓、「終わり良ければ全て良し!」。こんなにトラブル続きの旅は初めてでしたが、大変楽しかったです。旅の感想はまた改めて、機会がありましたら。

4 COMMENTS

のの吉

若かりしころ、エジプトにツアーで行って、皆さまがおとなしくオプショナルツアーを楽しむ日に、友達引き連れてクレタ島に渡り、エジプトに戻ろうと思ったらギリシャ航空業界(?)がストに入って飛行機が飛ばなかった。
ことを思い出しました。

なんとかツアーに合流できましたけどね。
あれ以来、勝手するときは地続き、ってのを守ってます。

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ukasuga

「勝手するときは地続き」メモメモ。飛行機って飛ばないときがあるから困っちゃいますねー。

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ふなき

あわわ、まさに「トラベルはトラブル」!!
その場所に行くことだけでなく、その場所で何かするという目的を持つ旅の場合、一つ予定がずれるとその際まで影響するんですね。
いやぁ、お疲れ様でした!!面白かった!!

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ukasuga

最後半、失速しちゃった・・・よく考えるといろいろがございました・・・。いろいろな意味で心に残る旅となりました。。。はふぅー。

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