子供の頃からサザエさんにお世話になってきた人間としては『これは行かねばなるまい』と地下鉄とタクシーを乗り継いで行ってきましたよ。いやー素晴らしかった。お値段以上の豊富な展示の大回顧展ですよ!
デビュー当時の田河水泡のDNAみっちりな作風の作品から児童書の挿絵や村岡花子が訳したヘンゼルとグレーテルの挿絵、戦時下で連載していた『翼賛一家大和さん』、それらの作品を経て生まれた『サザエさん』!
昭和の日本人の暮らしを記録してくれたサザエさん。「夫婦ってそんなもんよね」を描ききってくれたサザエさん。サザエさんの四コマ漫画に勇気づけられた女性がこの世にどれほどいたことか! 長谷川町子さんが切り開いてくれた女性の社会参加への道を思うだけで涙がでてきましたよ。
おみやげも可愛かったしオネゴロウでした。10月10日(月・祝)まで! 急げ急げ!
板橋区立美術館「サザエさん生誕70年記念 よりぬき長谷川町子展」
ところで、世田谷に長谷川町子美術館を作ろうとしたときのことが漫画に書かれていまして、それによりますと「東芝の専務に相談したらすぐ飛んできてくれて」というセリフが。悩み事があると、東芝の、専務が、とんでくるのか! なんたる文化人!!!! 国民の誰もが知っている漫画家であり、経済界にも太いパイプを持っている、そんな枠の人っていまいるのかしらん。
※今回は、新高島平駅からタクシー(タクシーで1000円)で帰りは西高島平への徒歩(歩いて8分)というルートを選びました。都内へ戻る地下鉄の中で友人とシンゴジラの話を繰り返しては繰り返し「まずは君が落ち着け!」と何度口にしたことか。