葭障子現金握ってどうすんの？／横森一輝『老後資金の作り方／リスク回避の追及』

Kindle Unlimited が始まりましたでしょう。これまでも「Kindle オーナーズライブラリ」というサービスがあり、Kindle端末を持っているユーザーに、毎月１冊が無料開放されていましたが、これはそのサービスの拡大版のようです。端末縛りなし、貯蔵できる本は１０冊まで、月額980円ということで、「読んでみたいんだけど、別に買うまでもないし、ベストセラーだったからいまさらわたしが著者に印税払わなくてもねぇ・・・」という実用書や技術書を読むのにちょうどよい感じのサービスです。せめて漫画と小説だけは、作者の顔が見えているものに関しては、少ない金額でもお布施が届くようにunlimitedを使って読むのは控えたい、ただし手塚治虫と弘兼憲史を除く！という感じでお試し一ヶ月やってみます。しかし出てくるウェブ系のご本にご本、すでに買ってあるラインナップがあがってくるのはなぜ・・・・・なぜ・・・・

読んでみたいんだけど別に私が買わなくても・・・と思っていたご本たち。

人生が片付くときめきの魔法・・・でもいいのに・・・。あ、あと「光文社古典新訳文庫」が怒涛のラインナップで出ているのでこちらも。買うだけ買って満足してまったく読みきってないロシア文学がたくさん、豪華ラインナップで・・・・・。

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で、上の本を読んだんですけど、高橋洋一が名指しでdisられてて面白かった。

自分は「財産もまとまった遺産もない人間がふつうのコトやってても、貯金山築けないでしょうー」という立場だと重々理解しておりましたが、子供を生まなかったのは後の日本に対する重大な過失でした。ごめんなさい。本当に悪かった。以前、ある人に「夫婦二人で二人の子を産んで育ててやっと責任果たすようなもんですよ、だってプラマイゼロなんですから」と言われたときピンとこなかったのですが、いまとなってはよくわかる、あの人口動態のグラフを作っているのは、わたしでありこれを読んでいる子無しのあなたであり（だから働く子有りのＳムラさん、がんばって！応援してる！）。ウォーレン・バフェットさんも「日本の最大のリスクは、日本人が少なすぎることです」と言ってたそうではないですかー。ごめんなさいごめんなさい、つまんない小銭稼ぐ暇があったら子供産んでおくべきでした。でもだからといって「女性の社会進出」を促すのに、子供も産め、仕事もやれ、家事もがんばれ、週末だけ子育てごっこをしてくれるイクメンに感謝しろって言われてもねー。なんでそんなに女になんでもかんでもやらすねん！　などとモヤモヤしながらも、ＧＰＩＦがどんなにがんばってるっつってもねー、預金保険機構がペイオフ対策してるっつってもねー、ていう話から始まってなかなかおもしろかったです。格言がたくさんよ！

今日のラッキーカラー以外のネクタイをしていても何も変わりはありません。世の中はすべて確率です。

あなたの友人の五人の平均年収が、あなたの年収だと言われますが、満更でもありません。（あ、わかる・・）

日本経済新聞という有名な新聞がありますが、元は「中外物価新報」と言って、商品相場の新聞で、やがて株も加わったという歴史があります。それは、馬新聞をインテリジェンスっぽくしただけのことです。（平日は株情報を、土日は競馬情報を垂れ流すラジオ NIKKEI という局があってのぅ）

「卵を一つのかごに盛るな」といいますが、割れそうな卵を入れること自体が間違っているのです。

あら、やだ、この著者の方って、もしかしてお金周りのティム・ガン先生なのでは！

特に肝に銘じておきたいのはこちら。

大政奉還から真珠湾攻撃までの期間は、僅か73年です。そして現在（2016年）は、終戦から71年目です。

大政奉還から真珠湾攻撃までっておじいちゃん一人分の人生の時間しか流れてなかったのか！！！　みなさまも気をつけてー。まだ途中までしか読んでないんだけど「インデックス神話の虚構」という項を読むのが今から楽しみ・・・・ドキドキ・・・

この著者の横森一輝さん、長野県出身だそうですけど、あーわかるーこの理屈っぽさー、すっごいにじみ出てるー！　山一證券にお勤めだったそうで、ご本の中にあったけど「会社が永遠なんてことはない」なんてセリフ、だからこそ言えるのよねー。著者は講談社からこういうご本も2004年に出してるそうです。ＯＬ進化論みたいな表紙ですね。

マネーフォワードのコラム欄で、三十代のしっかり者の高給サラリーマンが「一年間に500円の手数料だって惜しい」と書いてるのを見て、そのくらいの意識でないとコップに水は貯まらないのよねーと感心したのを思い出しました。みなさまもぜひー。