スタバ的なところでこれを読んでたら、隣の席のご婦人の「なんて下品なタイトルざます!」という視線を感じました。「金だ」の「きん」を「かね」とお読みになったのでしょうか。人類には二つの種類がある、この文字を「きん」と読む人類か、「かね」と読むのか、などと思いました。
さて、著者の増田さんは1949年生まれの72歳なので、バブル相場的なものを人生で複数回経験されていると思うのですが、それらの経験を踏まえたうえでの「年寄のいうこたぁ聞いておけ」という教訓と叡智にみちた落ち着いた内容でございました。時間の効果を身にしみてよくわかっているというか。あたいもこの手のソフトカバーの経済評論本は好物なので、ときにメモを取りつつさらさらさらりと楽しく拝読しましたよ。
著者と出版社の商売を邪魔しない範囲で要約することが難しいのですが、いまから資産形成しようたってそのバスは出発してはるか彼方に行っちゃってまっせ、できることは限られているけどやれることやってみるといいんじゃないかなーという割と身も蓋もない最終章でした。この最終章に関しては、橘玲さんのこの本が副読本になるんじゃないかしら、しらんけど(読んだことないけど)(多分あってるはず)。