朝ドラで見てみたいよな物語(関西局で)/L・M・モンゴメリ「パットの夢」

パットの夢 (角川文庫)

病弱な母に代わって銀の森屋敷を切り盛りする二十歳のパット(パトリシア)。美しい娘盛りを愛すべきこの屋敷とともに過ごす彼女。屋敷への愛が深すぎてうっかり婚期を逃したりしているような気がしないでもないですが、今日も楽しく生きています!

舞台はプリンスエドワード島。この島は愛媛県と同じくらいの大きさなんですってね。結構大きい島じゃないですか! 「超●●●」とか「イケメン」、「ばりばり」など訳がヤングで面食らう。読み始めてから「あれ、思ったよりこの本って長いの?」と気がつく。紙の本にして557ページの長編小説で読み終えるのに6時間ほどかかったような。芋たこなんきん系のしみじみ朝ドラとして関西局でやっていただきたいものですね。アイルランドからやってきたジュディの役が肝ですわね。

2020年代の今、この本をよむと「ほんとうの愛に気が付かない若く美しいおばかさんガールのロマンス小説」というよりは、「家という呪縛から開放され、やっと自分の足で立つ決心がついた子ども部屋おばさんの成長記」という感じがしないでもないです、意地悪な言い方をすれば、ものすごく意地悪な言い方をすれば! 

物語の後半、兄の嫁一家が寄生虫のようになだれ込んでくるシーンは心の底から同情を覚えました。価値観があわないひとと暮らすのってほんとうに苦痛だと思う、よく皆さん耐えたと思う、がんばったね。

 

NHKでやってた「アンという名の少女」ってほんとうに諸々に踏み込んだドラマだったんだなって改めて思いました。

アンという名の少女 シーズン1 DVDBOX

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