大雨の中、着物

新浦安まで着物で。
で、ですね、大雨なんすよ、これがまた。
雨が降ると分かってはいたので、いたんでも一番惜しくない着物をきていこうとしたのですよ。で、どうしようかと箪笥を眺めてみたのだけど、紬系はやっぱり惜しい、なんとなく惜しい。染物系ならまだいいかな、と紫の縮緬の着物を選んだのですよ。えぇ、水に一番弱い着物は縮緬なんですけどね。
新浦安に到着した頃はまだ雨も降ってなくてよかったのだけど、3時間ほど滞在して、表に出ようとしたらざんざか雨、ついでに雷、ついでに暴風。傘一つでこの着物姿を守れるような、ヤワな雨じゃない。
「あーうー」とうなっているところ、そこの奥さんが「着物用の二部式の雨コートをもっていけ(お代は四千円だけど)」といってくれる。ポリエステルの撥水加工で、大変に渋い色合いのものだったので渋っていたら、奥さんがぴしゃりと。
「あんたっ、ビショビショにぬれて縮んだ縮緬の着物を直そうとしたら、四千円じゃ済まされないわよっ!」
あぁ、まったくそうだ、そのとおりだ、とようやく納得し、二部式コートを羽織る。左右の裾を上げ、帯の中に挟みこむ。羽織の上から二部式コートの裾よけをつける。 このとき、かかと側を若干長めに、草履の踵を半分覆うように。二部式コートの上を羽織る。袖が全部入っているか、確認する。
そして豪雨の中、駅まで歩く。
あぁっ、やっぱり買ってよかったかも!
なんとなく着慣れた人に見えるし。
洋服の人だって、裾がびしょびしょになっているのだもの、先達のいうことは聞いておくもんだわ、と感謝しながら歩く。雨コート作らなくちゃあだなぁと今年の目標を考える。
小雨くらいだったら、裾を持ち上げて、襦袢の裾除けを堂々と見せて歩くのも格好いいのだろうけど、それには他人様に見てもらってもへっちゃらな格好いい裾よけがなくちゃぁいけないわけですよ!
そこでちどりさんの嘘つき裾よけの登場ですよ! うん。
本日の着物。
紫の縮緬小紋
縮緬の白衿
薔薇の刺繍が入った帯
 どんな世代の人にも受けがいい帯
 これは壱の蔵さんで着物のなんたるかをなんにも
 知らないときに買ったアンティーク帯ですが、自
 分としてはよい買い物をしたと思います。おねえ
 さま方に大変受けがよい帯です。
抹茶色と紫の二色配合の帯締め
帯揚げ
 薄紫と白のグラデーションのもの。
 「もうちょっと黄色味のある帯揚げのほうがいい
 かもね」とアドバイスを受ける。確かにそうかも。
 この色あわせだと着物と帯の間の表情がちと寂しい。
白足袋
 雨を見越して一番弱っているものを・・・
草履
 昨年冬、ゑり華さんの大特価市で買った草履。
さて、この草履。お店の人たちが「すっごく履きやすいんですよ!」とすすめてくれて、居合わせたお客さんたちも「これ、本当にいいんだから」と力強く勧めてくれて、「へー」と思いながら買ったのですが、ですが、ですが!
この草履を履いて地下鉄の階段の第一歩を下りたとたん、あたしゃつい声に出してしまいましたよ、「なんじゃこりゃぁ(松田優作風に)」。
本当に歩き易いのよ。なんというのかしら、ソニプラで売ってるOLさん向け室内履き用サンダルみたいな、足ののっかり具合の良さ。重力の移動の自然さ、らくちんさ。買ってよかった、本当に! 今まで台とのソリ(というか乗りか)が合わなかったのか、草履を履くとどうしても足で草履の台を運ぶようになってしまい、靴で歩くときとはまた別の筋肉を使っているようで。どうも草履の台は重く、ついつい下駄に逃げていたのですが、これは楽だ、大変良い具合だ。また今年も売るようでしたら、もう一足買い求めておきたいものです。
そんなこんなで新浦安のIさんにお花を頂戴いたしました。
ありがとうございますー。

4 COMMENTS

サワ

お誕生日おめでとう。
今回結構長目に帰省していたのですが、
会えずじまいで残念です。
今年は是非、着物姿を拝みたいです。
どうぞ、良いお誕生日を!

返信する

サワ様、ありがとうございます。
体調崩したりなんたりもう一回体調崩したりでなかなかの年明けでした・・・くすん。
カレンダーをいざあらためて買おうと思うとなかなか難しいものですね。
北海道の雪は大変でしょうけど、どうぞお気をつけてお帰りくださいませ。
# 着物姿、多少は成長したと思います。

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください