一泊二日 京都の田園と山と庭の旅/大原・鞍馬・貴船・寺田克也ココ10年展

去年の冬、東海道新幹線の中でのできごと。「次は京都ー京都ー」のアナウンスがかかった頃、車両の先頭から出口に向かって歩いてくる男性がひとりいる。うわー寺田克也さんにすごく似た人がいるー、こういうお顔立ちの方って世の中に多いのかしらーなどとよくよく眺めてみたら、ご本人じゃないですか。

「てっ寺田さん、寺田さん!!!」
「スガヤンじゃないですかー」
「あらー、ご無沙汰してます。京都でお仕事なんですか?」
「いやね、京都で来年、俺の展覧会をやることになってね、打ち合せにきたのよ」
「わー楽しみですね! 絶対行きます!」

そんなやりとりがあり、今年春から京都国際マンガミュージアムにて「寺田克也ココ10年展」が開催され、月末で会期も終了とのこと、そろそろ終わっちゃうな行かないとな、と思っていたところ、週末に予定されていた用事がなくなり、ポカリと時間がありきこれはこのタイミングで行ってこいという啓示と理解し旅程を考えた。

当初、日帰りの予定だったけど、久々に泊まってみようと思い、JR東海ツアーのサイトへ。そのタイミングで申し込めるプランを探したら、宝ヶ池のホテルを提案される。えー、宝ヶ池ってなんにもないじゃん、えっらい街のはずれじゃん、と思いながらも地図を眺めてみると、そこを拠点に北北東へ進むと大原、北北西に進むと鞍馬・貴船。ちょっと行ったことのない土地だわ、と思い、今回はこの地へ。土曜は雨(豪雨注意報が出たよ☆)、日曜は快晴という、梅雨の谷間の愉快な旅となりました。


京都駅から市バスで大原まで。終点のバス停を降り、参道を歩く。

天台宗三門跡のひとつ、三千院。この門の奥にあんなに広いお庭があるとは。

川端康成が「東洋の宝石箱やー」と称したお庭。

雨に濡れた苔が美しくて美しくて。

紫陽花は来月上旬が見頃のようですよ。

苔ってさー、んもうひとつの宇宙だよねー。

その後、宝泉院に。額縁仕立てで庭を見る。拝観料はお抹茶・和菓子付きで800円。
秋の紅葉が素晴らしいんでしょうね。

宝泉院からてくてくと田園を歩く。のどかー。

宝泉院から20分ほど歩き、寂光院へ。
建礼門院徳子さんが亡くなったお寺。

平家にゆかりのあるお寺なので、沙羅双樹の木が植えてありました。

蕾はこんな感じです。

お庭が素晴らしくて、どこを見ても緑まぶしく目が洗われるようでした。

翌日は快晴。鞍馬寺まで。

「素材集、素材集!」といいながら、なんでもとにかく撮影撮影!

ケーブルカー駅を降りてから10分ほど歩くと本殿。

本殿の裏手から奥の院・貴船へ通じる道があります。
高尾山を歩いているみたいでした。全体の道の印象はは陣馬山に近いです。パンプスやサンダルで行くとえらい目にあうので、スニーカーやトレッキング用の靴を履かれるとよいです。

こんなところで修行したら、そらー五条大橋でヒラヒラできるようになるわな、と。

天狗のお寺なので、紋がキュート☆
高尾山も天狗のお山だものねー。ほんっと陣馬山風の道でした。

本殿から歩くこと20分ほどで奥の院へ。

今度は急な下り坂。杉の木の根がうねうねとした木の根道を20分ほど歩く。
鞍馬寺ケーブルカー駅から全体で50分ほど歩くと、あら不思議、貴船に到着。

貴船に着いたとわかったのは、アルバイトさんたちが川床をモップで掃除しているのがすぐ目に入ったから。あぁ、この床の下が川なのねぇ、それで川床というのねぇ。

川床はさておき、まずは貴船神社に参拝しましょうということでテクテクと階段を。
貴船神社は、「絵馬」というビジネスモデルを確立した商売上手な神社。そういう土地だからこそ、川のせせらぎの上に床を並べてご飯食べてもらいましょ、市内に比べてすっごく涼しいしさ、という商いのアイデアが生まれたのでしょうか。

貴船神社の奥宮まで歩き戻ってくると、川床料理屋さんたちがランチ営業を開始している。こりゃーひとつ話のタネに食べてみますかと、席につく。なるほど、こりゃー涼しい。

国土交通省に許可をとって夏の間だけ営業してるんですってー。海の家みたいなものなのね。ものすっごく利権のにお(以下略)。鮎なんぞいただいて、会計して、貴船口駅までは料理屋さんの送迎バスで送ってもらいました。駅についてからわかったのだけど、貴船口駅から貴船神社まで、車が一台通れる道を30分歩くのですって。ひー。自家用車で行っても駐車場がすぐ満杯になるようです。真夏に行かれる方は、料理屋さんを予約して、前後の時間に余裕を持ってお店の送迎バスに乗ったほうがよいようです。ハイシーズン手前の今日でさえ、えんらい渋滞でしたもの。

貴船口駅ホーム。きらり号というワイドビューな車両に乗ることができました。

そこから某駅で降りて、市営バスに乗って烏丸御池へ。

貴船口駅から烏丸御池までなんのかんので1時間かかりました。

おぉ!ここが噂の京都国際マンガミュージアム!!!!
小学校を改築したミュージアムだったのかー!細部に凝ったしっかりした造りの素晴らしい校舎でしたよ。


そして今回の旅のゴール、寺田克也ココ10年展。
素晴らしい展示でした。このふすまのアイデアもまた!!
いやぁすごいなー10年ってすごいーすごいなぁー。
デビルマンがすごかったー。鳥肌ったー!
google map の路線案内が本当に役に立ちました。最近は、バスも路線案内に組み込んでくれるのね。たとえば、貴船口駅から京都国際マンガミュージアムまでの路線を調べると、「叡山電鉄鞍馬線貴船口駅 → 元田中駅 → 徒歩1分 路線バスのバス停で10分待って → ●●系統の市営バスに乗車 → 20分乗って → 烏丸御池停留所下車 → 徒歩2分 → 京都国際マンガミュージアム」といった具合に表示されます。賢すぎる! 京都はバスを使ったほうが早く移動できる土地が多いから、ほんとに助かりました。地下鉄でSuica使えておぉっとなったり、いい時代になったものですじゃ。

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