俊寛と共に吹かるる千鳥かな 夏目漱石 /奥川恒治の会「俊寛」狂言「鈍太郎」

日曜日は奥川恒治先生の会で「俊寛」を。宝生能楽堂にて。

舞は観世喜之先生と観世喜正先生。善正先生ーーーー!すごく声のいい喜正先生ぃぃぃぃぃーーーー!!!最近スマートになられて、なんというか大泉洋化が進んでらっしゃる。あーでもーほんとーにこの人の声、ほんと好き。うっとりする。みんなも喜正先生を画像検索してみてね☆

狂言は野村萬斎さんの「鈍太郎」。同じ出家した人の話なのに、突き抜けたバカバカしさが愉快。野村萬斎の狂言を見るのは十何年ぶりかもしれないのですが、なんというのでしょう、この華やかさといったら! シンゴジラの中の人なんだよなーとしみじみと見守る。

また、野村萬斎さんが「きのう何食べた?」の筧さん並にふさふさで前髪もかわいらしく、「こっこの人も妖怪年取らずだったのか」と能舞台を見ながらガガーリンと。つい先ごろ、小沢健二のいまの姿を見て愕然としたばかりなので、男性陣は野村萬斎さんの老けないメソッドを取り入れたほうがいいですよ。

お能は俊寛。今年のお正月、お友達から人形浄瑠璃のチケットを譲っていただいたばかりであらすじはばっちり! どんとこい! そしてどんときた! うわぁ、俊寛のお面がすごい! なんという鬼迫! 毎年、●●の会と名付く舞台は、能面のお披露目会でもあるように思うのですが、今回のお面もすごい。謀反の代償、権力に逆らった男の恨み、憤り、怨み、老い、衰え、失意、そういった暗いものがみっちりとのしかかっている表情。豪華キャストで繰り広げられる救いのないお話。鬼なんだなぁ、鬼の話なんだなぁ。手にするべきものをすべて失い、生きているのに地獄を味わっている男のすべてが出ていたように思いました。人間が演じている分、人形浄瑠璃より残酷に思いました。よい舞台でした。ありがとうございました。

俊寛

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