輝ける國村隼の尻映画／映画「哭声／コクソン」／自宅機内モード

あらすじはallcinema.com から。
「チェイサー」「哀しき獣」のナ・ホンジン監督が、静かで平和な村を舞台に贈る戦慄のサスペンス・スリラー。
謎の日本人中年男性の出現と相前後して原因不明の不気味な殺人事件が立て続けに発生する中、捜査を担当する地元の平凡な警察官を待ち受けるおぞましくも不条理な運命を、予測不能の展開で衝撃的に描き出す。主演は「弁護人」のクァク・ドウォン、共演に「国際市場で逢いましょう」のファン・ジョンミン。また、國村隼が謎に包まれたよそ者の日本人を怪演し、韓国を代表する映画賞のひとつ“青龍映画賞”でみごと助演男優賞に輝き、同映画史上初めての外国人受賞者となる快挙を果たした。

ほのぼの韓国ファミリードラマ　→　サスペンス　→　ホラー　→　稗田礼二郎的展開　という四つの場面の仕立てのようでうが、ファミリードラマ部分が長い、伏線散りばめているのもわかるけどちょっと長い。この作品が話題になっていたときも「２時間半あるのか、うへえ」と思って見に行かなかったんでした。韓国の映画はほんとうに演出も演技も脚本もお達者なので、そういう見ごたえを期待して見始めて２時間経つと、全然想像していなかった着地点に落とされていることに気が付き、はっと周囲を見渡すとそこはおぞましい血の海の真ん中に自分も立っているのです、っていう映画です。

國村隼はすごいなぁ。私にとって國村隼さんは「芋たこなんきん」の「かもかのおっちゃん」か、「シン・ゴジラ」の「これが仕事ですから」の自衛隊統合幕僚長の俳優さんなんですが、この役はなかなかの挑戦だったのではないでしょうか。マネージャーさんや通訳が帯同したと思うけど、裸になって滝に打たれたり、山の中で四つん這いになって鹿肉にくらいつくとか、本当によくなさいましたなぁ。まさか韓国の山の中心でふんどし姿の國村隼のお尻が輝くとは。撮影は還暦直前だったと思いますが、いやぁすごい、チャレンジャブル、尊敬する。町を歩けばソウル市民に「あ、怖い人だ！　写真撮って！！！」とファンに囲まれてしまったそうです、怖がってないじゃないすか、ソウル市民！！！

舞台となった谷城（コクソン）という土地は風光明媚の美しい農村地帯で、童話のような里山です。民家には洗濯機がなく奥さんは手で洋服を洗っているのに、人々はみんなスマホを使っていて、子ども部屋には大きな液晶テレビがあったりする、そのちぐはぐさもまた印象的でした。

amazon prime video で映画を見る時は、iPadPro で再生しながら、ＪＢＬのネックスピーカーで音を聞いているんですけど、眼前からiPadのスピーカーの音、自分の耳の後ろからもずっしりした低音とともに映画の音が聞こえてきてすごくいいです！　小さい自分映画館です！　部屋を暗くし、見切れるサイズの小さいモニタを見つめ、ソファに身を沈め、ひざ掛けをして画面に集中するこの没入感！　あれ、なんかこれ、このモニタのサイズ、周囲の暗さ、ひっそりさ、映画の旬さ加減・・・なにかに似ている・・・。

　機内モードだ！！！
　
　窓を閉められた飛行機のエコノミー席の気分だ！！！

ということに気が付きました。これで、うろうろしている猫のＣＡさんがワインを運んでくれると最高ですね。ＪＢＬのは良い買物したなー、うふふふふ。iPadProもスペアとしてもう一台買っておきたいなー、うふふふふ。