砂のごと小さき欲望師走空／年間洋服予算を作り記録すると無駄な買い物が省けますよ、というお話／高橋書店の家計簿手帳

長年買おうかどうか悩んでいたお高いハンドバッグが、うっかりヤフオクに掲載されているのを見つけた。過去に伊勢丹や香港のこうきゅう百貨店で見たとき「素敵ね。でもこのサイズで一部上場企業の課長の手取り月給みたいな金額？」なおカバンで、いやいやいや、関税やらブランド代を考えても少々お高いのではと長年逡巡しておりました。そしたらですね、算数が苦手な出品者さんがヤフオクに出してらっしゃるる、こんなマイナーなブランドのコピー商品をわざわざ作る業者もあるまい、映画館バッグに最適な欲しかった形態、しかも納得のお値段、買わいでか！　そして入金、そして届いた。いやぁん、いい買い物したー。年の瀬にいい買い物をした！！！　この買物の効能はもうひとつある、「あのバッグ、どこかで売ってないかなー」と検索する時間がこれから発生しないこと、すばらしい、ディ・モールト！

さて、これで今年のお洋服買い物は打ち止めです。私の一年の年間予算もほぼ達成、今年は年始のバーゲンで買ったチェスターコートが大物失敗案件でしたが、ほかはよい買い物に出会えたよい一年でした。

高橋書店の家計簿手帳を愛用しておりますが、この手帳にはクレジットカード使用履歴を記録するスペースがあります。このスペースを「お洋服購入記録」として活用しています。まず一年間の予算を決めます。買い物をしたらアイテム名・買った店・金額などを記載します。隣の列には累積金額を記載していきます。年間予算から減算していくとよい感じの抑止力になります。予算管理もさることながら、過去のものを見返せば服の寿命もわかるし、アイテムかぶりも避けられるので、割と便利な方法ではないかとおもいます。

そして今年の正月、昨年の購入履歴を見返していたら、つまらない買い物の多さに我ながら呆れた。箱根駅伝を見ながら「既に古着屋などに手放したもの」「手元にあるが既に飽きたもの・あわなかったもの・失敗したと思われるもの」「あと５年活用できるもの」の３つにマーカーをつけていったら、「あと５年」チームのアイテムの数が少なくて愕然とした。そして予算枠いっぱいに買い物もしている。アホか、私はアホなのか、買い物下手なのか、混迷する日本経済のただなかで大事なお金をそんなことに使ってしまっていいのか。反省した。アホなりに反省した。

失敗した・手放した品物の特徴はというと。

・その場に居合わせた人や店員さんの無責任な進言に乗っかって買ってしまった。その場面を思い出すと人生がときめかない！

・安いからとファストファッションの店で買い物しすぎていた、特に素材もよくなっているユニクロで複数買いすぎていた。

平たくいうと「よくまぁこんなつまんない買い物に、これだけお金使ったのか、あたし」という状況です。その現実を認め、これらの反省点を踏まえ、今年は以下の３つを自分のルールとしました。

・ユニクロに近づかない

・下着でもなんでもまとめ買いはしない

予算枠が大きかったので無駄遣いするんですよ、ということで今年はご予算を半分にしました。今年は靴下ひとつ買わない月もございました。ユニクロに近づかない、不用意にＨ＆Ｍにいかない、値段のわりに縫製が残念なＺＡＲＡも冷やかすだけにする、そしたら吟味する力がついたのか、買い物も慎重になり、案外よいものに出会えたりもした、その割に年間予算達成直前で締めくくることができた。お買い物記録帳に記載された数字が為せる地獄の抑止力ですな。

まぁつまり、あれです、コンビニとユニクロでちっちゃい欲望満たさないってことですね、ちっちゃい欲望、白湯でも飲めばたいてい収まってくるしね。