概要と行程
ある日、秘境鉄道系旅番組を見ていたら北極圏まで行くノルウェーの旅を放映してまして、車窓からの風景に魅せられノルウェーに猛烈に行きたくなりました。また、昨年夏に公開された映画「ミッション・インポッシブル フォールアウト」のラスト、エアバス社のヘリを二台オシャカにして、ギッタンバッタン・フィヨルドの上で大アクション大会の会場となったノルウェー南西部プレーケストーレンを見に行きたいと常々思っておりまして、じゃ、行くべかと。
行程
3日目以降の旅程を図にするとこんな感じです。鉄道・フェリー・バス・大型外用船フェリー・現地国内線の乗り物五冠王達成でございます!
聖地巡礼三要素
ノルウエージャンフォレストキャットの聖地!
うちの猫のウカちゃまのご先祖様とされるノルウエージャンフォレストキャットの聖地!! 現地の屋外で猫ちゃんを二回見ましたが、二回とも巨大なフッサフサの猫で顔立ちは案外丸く、うはああ・現地猫最高とふるふる膝を震わしたりしました。この子は、オスロのヴァイキング博物館のお庭で見た子で堂々とした接客っぷり。いいこだねー。
私のウカちゃんはこんな遠くから運ばれてきたDNAを宿しつつ、いろいろな経緯を経て、六本木のヤクザなペットショップで売られる羽目になったんだね、と8600km離れた地で留守番している猫ちゃんに思いを馳せたりました。帰国日には「どこ行ってたのよー!なんか知らない人がきて毎日世話してくれたけどっ、それにしても留守にする時間長すぎない!? ちょっとなでなさいよー腕が筋肉痛になるまでなでなさいよ!!」と一日中叱られました。あぁかわいいかわいいよ、ウカちゃん。
漫画「ヴィンランド・サガ」の聖地!
11世紀初頭の北ヨーロッパ及びその周辺を舞台に繰り広げられるヴァイキングたちの生き様を描いた時代漫画「ヴィンランド・サガ」、作者は幸村誠さん。北欧のイメージがいまいちはっきりしなかったところに、金髪碧眼イケメンのデンマーク王「クヌート」が登場してから、ハッと気がついた。
「この若きクヌート王、あと20歳分年を取ったらマッツ・ミケルセンになるんじゃないの!?」
これが
こうして
こうじゃ
ああーなるほど、こういう人々が暮らす土地の物語なのかーと物語の輪郭が突然くっきりとし、この作品がもっと好きになった。
オスロには海洋博物館やヴァイキング博物館、コンティキ号博物館、アムンゼンのフラム号博物館などが比較的近い範囲にぎゅっとまとまっていて、この国の海との誇り高き関わりがよくわかるようになっています。一箇所一箇所の入館料は1300~1800円くらいだったりしますが、市内公共交通機関1日乗車券付きのオスロの観光パスを(445ノルウェー・クローネ 日本円で約5200円)使えば、「あぁーオスロ市民って算数ができないのかな?」とか「私に観光パスをもたせたことを後悔させてやる!」という使い方ができて大変お買い得☆
オスロで海洋に関する予習を済ませ、次の日一日かけて、ノルウェー西部のベルゲンへ。ベルゲンはノルウェー第二の都市でハンザ同盟で栄えた地。日本でいったら酒田みたいなものでしょうか? 物語では主人公トルフィンが弩のヒルドと出会うのがこの港町ベルゲン。
ベルゲン!!!
フィヨルドが見える高層ビルのない神戸みたいな街で、少し坂を登ると美しい夜景が楽しめます。ベルゲン、もっと夜景推していこう!!!
この地では3泊する予定でしたが、ここのホテルにスーツケースを置き、プレーケストーレンのあるスタバンゲルまで一泊二日の旅に出ます。
映画「ミッション・インポッシブル フォールアウトの聖地!
「旅の行き先ってどうやって決めるの?」とお友達に聞かれ、正直にこう答えました。
「ミッション・インポッシブルのロケ地めぐり・・・」
去年はブタペストとプラハに行きました。プラハの鎖橋では「ここでトム・クルーズがトム・クルーズ走りをして、同僚がここでこうやって死ぬんですな」と再現し、ブタペスト東駅では「ここで、LOSTのジェームズ(ジョシュ・ホロウェイ)がこのドアをあけ敵をプスッとやり書類を盗み駅の上に移動する、ほほぅ、これは確かに走り抜けられそうな屋根の構造ですな、そのあと、あの屋根から落ちて、この倉庫と倉庫の間の人気のないところでフランス娘の殺人マシーンにプスッと殺されると、ふむぅ」などと現地検証してきました。楽しかった。ブタペスト、物価は安いし、料理は美味しいし、観光しやすいし最高!
で、今回は、2018年公開の「ミッション・インポッシブル フォールアウト」のラストの、花火大会でいえば最後の特大スターマインのようなド派手なアクションシーンのロケ地を見に。映画のラストシーンはインド北部(orパキスタン)っぽい風情から始まりますが、医療村のロケ地はニュージーランドで、ヘリで逃走する敵をトム・クルーズがヘリで追っていくシーンのロケ地はノルウェーのフィヨルド地帯で行われたそうです。
ちなみにプレーケストーレンってこの丸で囲んだところです。
山頂までは往復4時間、中級者向きのトイレ設備のない山岳コースがありますが、時間的にも体力的にも山に登るのは断念し、船から見上げるコースにしました。プレーケストーレンからはこんな景色が楽しめるようです。
フィヨルド観光の船は、アジア人ゼロでちょっと肩身狭く、内装はゆったりゴージャス、自由に移動できるソファ席と、テーブルのあるカフェ席があり、えぇーなんすかーこのベージュカラーの落ち着いた内装ーー、船までも北欧デザインでシャレオツー! ノルウェー語・英語・フランス語・スペイン語の順に繰り出されるテープの観光ガイドはわかりやすく、船員スタッフさんたちはみな親切で「アザラシがいるから船寄せますね-」と自由に船を移動させてくれる。アザラシ、かわいい。
「ここがトム・クルーズの映画に出たプレーケストーレンですよー」
「登山者もいますねー」。いた。
こんなところで・・ギッタンバッタン・ヘリアクション・・・・アホなのか、トム・クルーズはアホなのか・・・・。別にわたくし、トム・クルーズファンというわけではないのですが(現在の相棒のサイモン・ペッグのファンですが)、世界的ヒットを誇る大予算映画の現場を確認することができ大変に楽しゅうございました。
一年で一番の旅行になったなーとしみじみ振り返っている最中でございます。この項、続きます。
旅カメラ
今回のカメラは、キヤノンのEOS KISS X7、レンズは望遠から手元までまかなえるタムロンの便利レンズHB028、それとiPhoneXS。一度はオリンパスの新作ミラーレスの購入を検討しましたが、手元のPCで画像データを確認し納得いく内容でなかったので見送り。EOS KISS でいいじゃないですか、ねぇー、十分ですよー。これ以上のレンズを持って歩くと大げさになるから、ちょうどいいですよねー。夜景や夕焼けはiPhoneXS、画面が綺麗なのもあるけど「うぉっ、この瞬間を切り取ってくれちゃうのか!」という性能の高さを感じられます。この3点でかなり満足の行く良い組み合わせになったと思います。