黄水仙ジョン・カーニーに会いたくて/「モダン・ラブ ~今日もNYの街角で~ (原題 Modern Love)」

「なんか顎のラインがシュッとしてますがどうしたのですか?」「うふふ、ニンジャマスクのおかげよ!」などという会話を皮切りにお友達と「スカーレットはセリフでなく、演技で物語が進むので、片時も目が離せない、気楽に見られない」「今季の大河ドラマは早めに『蝮がくる』に改題していただきたい、ずっと蝮を見ていたい」「いだてんのメッセージは素晴らしかった」「コタキ兄弟と四苦八苦見てくださいよ! 古舘寛治×滝藤賢一のダメ兄弟っぷりが最高なんですよ!」などと食事しながら二時間ぶっ通しでおしゃべりしてきた。楽しかった。

別れ際に「Amazon Prime video で配信されているモダン・ラブを見てくださいね」と念を押された。「ニューヨークを舞台にしたロマンティックラブコメみたいな感じの話なんです」とのこと、SEX AND THE CITY みたいな話なのかなーと思いながら、その日の寝しなに見てみた。SEX AND THE CITYみたいな話じゃなかったです。とても良いドラマだった。

第一話は「私の特別なドアマン」。ニューヨークの高級アパートメントのドアマンの男性と、そこで暮らす独身女性の長い長い交流を描いたもの。視聴者が望む安易な展開をさらっと交わして迎える結末は少しほろ苦くとても爽やか。たった20分のドラマなのにこのふわっとした優しい手触り、節度のある人間としての振る舞いや気品がさりげなく練り込まれているドラマ、この雰囲気、どこかで見たことがあるなーとエンディングを眺めていたら、監督の名前が流れてきた。監督は、ジョン・カーニー。

 あぁ! なるほど! ジョン・カーニー!!!
 ここで会ったが百年目! 
 ジョン・カーニーなんだ、なるほどなるほど!

ジョン・カーニーは、アイルランド出身の映画監督、1972年生まれ。代表作は以下の3本。出世作は『ONCE ダブリンの街角で』。びっくりするよな低予算映画で制作費1700万だったのに、アメリカで大ヒットし、今では定番ミュージカルにもなっている作品です。これを初めてみたとき、90分ほどの短い作品で、雪の結晶のような淡い恋ともなんとも言い表せない二人の物語に、ふえええんとなった。短編の名手というのかしら、低予算映画の帝王というのかしら、とにかく印象的な映画を撮る人なんです(語彙が・・)。

  

その作風がこのドラマにも生かされていて、鑑賞後のこの爽やかな、でもどこか必ず苦いものがないわけでもない物語がとても良い。良いドラマだ!

俳優さんもゴージャスで、スラムドッグミリオネアのあのインドの少年が立派な青年になって登場していたり、アン・ハサウェイも別のエピソードで登場してくるそうな。ゴージャス! ゴージャスなんだけど、多分、ジョン・カーニーが料理すると、ハリウッドの大女優もそんなにゴージャスでなくなるのは「はじまりのうた」で実証済! ふふふ。

ちなみにうちのレンジーが見ている上の写真の映画はジョン・カーニーの「はじまりのうた」です。「いつまで経ってもキーラ・ナイトレイがラグビーを始めないことを除けば、とてもいい映画だった」と感想を言ってました。

詰め合わせのチヨコレートを惜しみながらひとつずつ食べるように、一話ずつみなさまもぜひ!!!

 

ところで、私、今年はこのチョコレートを自分に買うわ。チヨコレートのメリーの戦国武将チョコ「つわもの揃い」。早く、蝮がこないかなー。

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