桜蘂降るバンドやろうぜモテるから/映画「シング・ストリート 未来へのうた(原題 Sing Street )」

シング・ストリート 未来へのうた(字幕版)

あらすじ

『音楽映画を作らせたらニャンバーワン! 作る映画は低予算(本作は制作費4億少々)、掴んだハートプライスレス!』でおなじみのアイルランドのジョン・カーニー監督作品映画。

あらすじはWikipediaから。
1985年のダブリンを舞台に、不景気や転校でどん底にいた男子高校生の人生が、一目惚れした女の子の気を引くためバンドを結成することで変化していく様子を描く。

収入も激減し喧嘩が絶えない両親、大学中退した元秀才のおにいちゃん、多分真面目でそこそこ成績の良さそうなおねえちゃんと5人家族で暮らす主人公コナー。いきなり乱暴な男子校に転校することになり人生どん底気分でいたけれど、街でみかけた素敵な女の子に一目惚れ☆ 彼女を口説くためとっさに「俺たちバンドやってるんだ。今度ミュージックビデオ作るから出てくれないか」と言ってしまう。たまにギターを弾くくらいのことはしているけど、音楽なんてきちんとやったことないし仲間もいない! 音楽の方向性はお兄ちゃんに聞くとして、バンドメンバーを探すことから始めることに・・・さてさて主人公の命運は!?

“For Brothers Everywhere”

音楽初心者のコナーがみつけたエイモンという生徒は、どんな楽器も演奏することができ、作曲もできます。二人でアコースティックギターを抱えて、コナーの歌詞にメロディをつけ、一気に息吹を吹き込まれて音楽が生まれるシーンなんて「うっわー青春しゅてきすぎる!」とジタンバタンしてしまうくらいでした(そして猫に噛まれた)。こういうシーンを撮らせたらニャンバーワンすぎる監督ですよ!!! 体育館でミュージックビデオを撮るシーンとかもう、いろいろなもどかしさもあいまってジタンバタン! 文化祭ディスコパーティでもジタンバタン! 

音楽以外のところでは、バンドのみんなが練習してるところにエイモンのお母さんがノリノリでおやつを差し入れするシーンとか、ディスコパーティで「バラード? つまらなーい!」と潮引くようにみんながいなくなった体育館で美術の先生が彼氏(なのかな?)の先生とチークダンスする場面、すてき。スペイン旅行のくだり、お父さんがまずそうに食べるまずそうなサンドイッチ、せつなすぎる。大人たちのそんな細かい描写を交えつつ進む物語も、最後半にはウキウキモードから一転し、「うわー若者大丈夫かー!?」とおばちゃんたちを心配させまくって語はおしまい。この2時間弱のほろ苦さ・甘さ・爽やかさをじんわりと噛み締めているところにエンドロールに出てくる監督の献辞『For Brothers Everywhere』で涙が止まらなくなる。これは弟とお兄ちゃんの物語だったんですよ!

などなどいろいろ伝えたいことはありますが、宇多丸さんの映画解説が素晴らしかったのでこちらをどうぞ。映画をご覧になってからお読みになられることをお勧めします。「シング・ストリート」は現在アマゾンプライムビデオで無料開放中、お早めにぜひー。あわせてこちらも!

 

はじまりのうた BEGIN AGAIN(字幕版)

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