吾亦紅猫に差し出すおもちゃかな／「ジェニーの記憶（原題 The Tale）」

あらすじ

あらすじは eiga.com から。

ドキュメンタリー監督ジェニファー・フォックスが劇映画のメガホンを取り、自身の体験をもとに性的虐待の問題に迫ったドラマ。

「ワイルド・アット・ハート」のローラ・ダーンが成長したジェニー役を演じ、「エクソシスト」のエレン・バースティン、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー　リミックス」のエリザベス・デビッキ、「ラン・オールナイト」のコモンが共演。

映画の進行とともに解き明かされていくあの夏の出来事。途中、怖くて、おぞましくて、何回か中断した。「だってあれは70年代の出来事だったし」とあの頃ティーンエイジャーだった女やいたいけな少女だった女たちがいう。そういういなし方も見ていて辛い。40近い男が13歳の少女をみつめて「君は僕にとって完璧なんだ」と堂々と語るところなんて、映画見ながら「気持ち悪い」と声に出してしまったくらい。重い内容の作品ですが、多くの人が見るべき作品だと思う。すみません、語彙がほんとうに乏しくて・・・。Amazon Prime で。

アメリカン・インテリア

ドキュメンタリー作家として成功し、大学で教鞭をとっているジェニー。独身生活を謳歌していたが、同棲中の恋人と遅咲きの長い春に終止符を打つべくようやく結婚式をあげようとしているところ。二人が暮らすばかでっかいワンルームが大変にかっこいい。なにかのスタジオのようなインテリアで、おしゃれすぎるけど買えるなら買ってみたいデザインのパーティションで区切られた秘密基地のようなベッドスペースとか、大雑把だけど計算され尽くした壁面収納とか、広くて作業がはかどりやすいけど赤ワインのグラス倒したら大変なことになりそうな白いデスクとか、機能的なクローゼットルームとか・・・なんだなんだ日本のインテリアの敗北か！？

ジェニーの実家もなんかすごい。子供時代を描いているシーンでも登場するこの部屋は、お金持ちパパが建てた当時最新のインテリアが詰め込まれた地方豪族の大きなおうち。70年代の若いママがミニスカワンピースで家事に奮闘しているシーンなんて最高！　

わたくしはですねー常々、自分の暮らしている居心地の良い部屋が、居心地はよいんだけどなんだか随分としょぼいのではないかということに最近気が付き、どうしたらよいのかもがいているところなんざんす。両親が私の年の頃に買った仏壇とか母親が買った仙台箪笥とか、そういう和のものがあるのはいいんです。むしろこっちに持ってこれてよかったと思っているんざます！　

視界を大きく専有する和の家具はさておき、なんかこうリビングがいけてないのは・・・なぜ？　zoom 飲みとかして「えっ、みなさま、しゅてきなお住まい・・・」とガクガクブルブルしたりしているんざます。みなさんのそれぞれの人生で一体どこで差がついたのでしょうか。その秘密を探るべくコンランショップへ乗り込んだのでございます、わかったことは財力がないと解決しねえということでした。

※先日、テレンス・コンラン卿がお亡くなりになりました。残念です。
WWD：ザ・コンランショップの創業者コンラン卿が88歳で死去

俳優さんたち

ジェニー役のスタイルのよい長身アラフィフ美人さんは、ジュラシック・パークのエリー・サトラー博士なんですよね。スタイルがすごくいい。

ジェニーの母親を演じるエレン・バースティンは現在御年87歳（撮影時84歳）、若々しくてちょっと驚く。この作品には撮影時64歳の女優も出てくるのですが、その人よりも若く見えるくらいです。なぜ！　アメリカン・ビューティ？

馬術の先生はオーストラリア出身のエリザベス・デビッキ。191cmの超長身女優さん。金髪碧眼なのにどこかエキゾチックで貴族的なものすら感じる佇まい。ガーディアン・オブ・ギャラクシーの金箔の女王です。

ジェニーの彼氏は格好いいし、子役のみなさんも芸達者。しかし、この変態ロリコンレイプ魔役を演じたジェイソン・リッターさん、えらい、現実と虚構の区別がつかない国でこんな役を演じたらさぞかし嫌がらせされそうです。今後も活躍してほしい。

🐶🐶🐶 pic.twitter.com/1dV85z31s7

— Jason Ritter 🦋 (@JasonRitter) February 15, 2020

正直、こういうソファを部屋の中央に置いてそれで済ませたいくらい。幌はいらないけれど。
この上で猫とゴロゴロしながら生きてゆきたい。