永岡書店さんって、手帳や実用書を出す出版社さんなんですね。定価680円(+税)。読み終わっての感想は、お手頃価格ですし四月入社の社員に一冊ずつ配ってもいいんじゃないかな、「お客様になんだその言葉遣いは!!」と上司が冷や汗かく場面は激減すると思います。
自分でも年に何度か読み返したいと感じた「大人のモノの言い方」の章は特に素晴らしい。「チッチッチッ! 大人としての言い方はこうなるんですよ?」の凡例がとてもわかりやすい。
✕ これは無理ですよね?
◯ 差し支えなければお願いします。
✕ 入金してくれますか?
◯ 行き違いかもしれませんが、ご入金がまだのようです。
✕ そんなこと言ってません。
◯ 内容に齟齬があるようですが。
✕ それマジですか?
◯ 確認させていただけますか?
✕ よさげじゃないですか!
◯ よい企画ですね。
✕ 超うざいんですけど。
◯ ありがとうございます。
最後の最高ですよね!! 社会人として振る舞うときは、自分の感情をなんでも素直に口にすればいいわけではないのですよとピシャリとやってるところが小気味いいです。
「意外と知らない!慣用表現の使い間違い」というコラムでは「『号泣』は映画を見て泣いたような局面では使わない」という凡例が掲載されています。ですよね、ですよね、言葉はその言葉相応の重みでもって使うべきです。この書き手さん、信頼できるぅーー!
その他、「美しい和の言葉のいいまわし」「仕事で使う羽目になる珍妙なカタカナビジネス英語(※筆者意訳)」など内容も盛りだくさん。読み進めると「あの言い方ってNGな表現だったのか」と冷や汗を出したりもしました。
自分で振り返るのもヨシ、日々のメールやお手紙をかくときの参考にするもヨシ、危なっかしいメールを送ってくるご同輩・部下・後輩にやんわりと送るもヨシ、人事で一括購入してもヨシ、なにかとお役に立つのではないかと思います。みなさまもぜひー。