都心在住の金持ち父さんが貧乏息子にお金はないけど土地なら譲れるよ、ガハハハ!ということを描いたものか、あるいは、2049年「お金」消滅-貨幣なき世界の歩き方的な経済のご本と思って手にとってみたら、爽やかで清々しい哲学書だったでござる。テキスト読みのためのテキスト的な印象もないわけではないですが、ほんとうに清々しく希望に満ちていた。茂木健一郎の帯はどうかと思うけど、なくてよかったんじゃないのって正直思うけど。
子どももおらず、取り柄といったら賢く美しい猫を飼っていることくらいしかない私からしたら、この社会に贈与できるもなどなにもないのではないかと絶望していましたが、社会で生きているだけでも、なんらかのメッセージをお互いで共有しあうだけでも、それすらも贈与のひとつであるということを理解することができ、希望ももてた。
この概念を解くために、小松左京とテルマエ・ロマエをもってきてくれたのは助かりました。またサンタクロースの正体を看破するあたりなど、みなさまもご興味あるのでは、バカにもわかる哲学書、ありがたい。ご興味ありましたらぜひ。
以下、関連図書です。