余寒の日豪華キャストとおしゃれさと/映画「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊」

フレンチディスパッチ OST [12 inch Analog]

ウェス・アンダーソンの作品は「ムーンライズ・キングダム」と「犬ヶ島」しか見たことがないのですが、気になったので見てきました。隣の席の人と前の席の人は結構長い時間寝ていたように見えました、うんうん、わからんでもないですよ。

ムーンライズ・キングダム(字幕版) 犬ヶ島 (字幕版)

ウェス・アンダーソンの世界ってこんな感じなんだー、ふむふむ、しかし、この殺人で服役している画家はなにかの映画でみたことあるし、看守のおねえさんはラミ・マレックが悪役の007に出ていたひとだし、画商のおにいさんは戦場のピアニスト、自転車にいさんはナイトミュージアムの楽しい西部の開拓者、学生運動のヒーローは君の名前で僕を呼んだり呼ばなかったり、オレンジ色の美しいドレスで熱弁を振るうのはティルダ・スウィントン、ギャングの抗争?に巻き込まれた会計士はウィレム・デフォー、その頭目はファイトクラブで自分で自分を殴ってたひと、なによりフランシス・マクドーマンドに「あなた、お呼びじゃないのよ」と袖にされるハゲ散らかした風情の冴えない端役がクリストフ・ヴァルツ、クリストフ・ヴァルツ!! ななななんなのこの豪華キャスト。ウェス・アンダーソンっていっつもこうなの? 

簡単に脱ぎ着できるような洋服を誰一人着ていない、あの女優が着ているのはヴィンテージのシャネルかな? みんなウールのきちんとしたスーツを着ていて素晴らしい。エドワード・ノートンのボタン多めのジャケット素敵じゃないですか、ウィレム・デフォーのメガネはもっと素敵。床に本を積んでいるだけのなにもないフランシス・マクドーマンド(スリー・ビルボードのお母さんだ)の部屋が素敵。ジェフリー・ライトが対談するスタジオのインテリアが美しい。

エンドロールの最後まで楽しませてくれる凝りに凝った愉快で美しい画面。デザインや美術、色彩設計や服飾文化やインテリアの教科書なのかしらという完璧な絵面、お話の筋の前に情報量が多すぎてもう一回見たほうがよいのではと思わせるめくるめく103分、お時間ありましたら、またこの世界観がお好きでしたらぜひ。

 

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