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ほどよい長さの気持ちのよい短編がぎっちり詰まった「赤毛のアン」を取り巻く人々の物語集。
婚約の約束をしていたのに馬鹿げた喧嘩をしてしまい、それ以来ふたりとも口も聞かずに過ごしていたが、ある日、とんでもない事件が起こり・・・、という「オールドミスが過去に愛し合っていた二人と結ばれる話」とか、死にゆく人を見送る話、ひょんなことから縁が強まった人々の話など。「隔離された家」は、ニヤニヤしながら、プププと笑いながら読み進めましたわよ。
カフェェで読んでおりましたら、ハンカチなくしては読み進められない話にいくつかぶち当たり、店員さんが「・・・あの人、大丈夫?」という視線をあからさまに投げていらっしったり・・・。頓知の効いたオチに、モンゴメリさんの茶目っ気たっぷりの人柄がちらほらと見え隠れして、読んでいてとても楽しい気持ちになる物語です。「赤毛のアンの世界ってどんなんだっけ?」と思われた方、ここだけ取り出してみてはいかがでしょう?