秋の海初めての吟行をせり大磯で

10月の句会は、いつもと趣向を変えて大磯で吟行を行うこととなりました。前半は、関東俳句の聖地・鴫立庵にて吟行、その後、大磯でお住まいになれている句会メンバーのマダムのおうちでの開催となりました。大磯の代官山にあるお宅で、崖の立地をよく生かしたプチ・チャンプアンホテルのようなおうちで、カフェもでもなくホテルでもなく、旅館でもなく、こういうところで毎日を暮らすという選択肢があるのか、と頭をぶん殴られたような軽いショックを得たりもしました。白くてハンサムなムクという名前のふさふさ猫ちゃんと、チャーチルさんによく似たヒゲ模様のある猫ちゃんと、賢くって凛々しい日本犬とご夫婦のお住まい・・・ドラマ「白洲次郎」のロケ地にぴったり・・・、なんかちょっと人生というものの使い道を考えたくなったよ。いや、まぁ毎日考えているつもりなんだけど。
さて、句会のほうは、そのむかし、西行が立ち寄ったという鴫立庵に行ってきたのにも関わらず、そのおうちの楽しさに圧倒された各人の挨拶句の連発。当日その場で感じたことを制限時間40分で七句に起こしたわけですが、なかなか楽しい会でした。
似た顔の喪服連なる草の秋
秋明菊白猫ひげ猫とんびの子
鳴く鳶の高くあがりて秋の海
あぶれ蚊や鴫立庵の石灯籠
蚊遣りたく物干し台と太平洋
野菊咲く電車の音の響きおり
大磯の山に登りて蛇笏の忌

「似た顔の喪服連なる草の秋」は「似た顔の喪服連なる秋の駅」としていたんだけど、「秋の駅なんて季語としてありえない! 冬の駅ならまだしも、秋の駅なんて!」と大木あまり先生に叱られる。確かに、秋の駅って、使い込んだこぶりなリュックサック背負った団塊の世代が高尾山の駅に集合しているイメージですよね、反省しました。
その後「大磯の山に登りて蛇笏の忌」では「秋の駅なんて季語を使うセンスの人間が、蛇笏忌を(季語として)選ぶなんてカンがいいだけだよね。飯田蛇笏を知っていたらそうは読めない。そういう(季語の選び方をする)素地を知っていたら、この句は取らないよ」という内容のことも。
「野菊咲く電車の音の響きをり」は最初「電車」ではなく「鉄道」だったのだけど、「鉄道ってのは業種の名前で、この句なら電車でしょう」。「鳴く鳶の」は「今日は鳶鳴いてないよね?」とも。「秋明菊・・」は「なんだかわかんないけど、かわいいから許す」と。ひぃぃ、勉強します!
句会のあとは、NG家でキーマカレーナイト。NG伝説のキーマカレーの絶品っぷりもさることながら、おともだちが持ってきた「最高畑でこしらえた」フランスのシャンパンやら、塩昆布サラダやら、いろいろ集まって楽し楽しナイト。みんなのもてなしの御礼に素材作ったから、使ってね☆

女子版

男子版

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