経済危機を予測した本を読み返す


掃除していたら、2007年秋に出版された副島孝彦の「守り抜け個人資産」という本が、出てきたのでちらちらと読み返してみた。資産と呼べる貯金だってないのに、これだからやんなっちゃうわよねー☆
7章 かくて日本のデフレ経済は続く(続いてます、思いっきり続いてます)
・国民には「いざなぎ超え」の実感などない(当時もありませんでした)
・民主党に一度は政権を担当させよ(今、まさにその最中-個人的にはいろいろ思うところありますが、これも通過儀礼として日本に必要なことなのでしょう)
・2002年、日本の景気はどん底だった(2002年ってこんな年)
・恐るべき「国民総派遣社員化」(確かにこのときよりも悪くなっているような)
・「日本の規制緩和」を背後から操る「強欲の思想」
・金融占領の次に狙われるのは「医療」と「農業だ」(←もしかして、今ここ?)
むむっ、おっちゃんやるわね!
『3章 景気回復の大嘘』では「日本は1970年代に戻っている」という項目があります。
バブル最盛期の一万円が、16年後の現在の1000円と同じ価値なのだ。日本は激しくデフレ経済が15年も続いて、現金(お札)の力が、もの(物品)に比べてものすごく強くなった。
 だから、日本はこの15年で「10分の1国家」になったのである。さらに10年さかのぼると、ピーク時から比べて「20分の1国家」になったのではないか。だから30年前、40年前の頃の貧しかった日本に舞い戻ったような気になる。停滞して少ししか成長・発展しないと、国家というのは、このようにしんみりするものなのだ、と実感で分かる。

太字は私が。しんみりしてるよねぇ。結婚できない男が巷にあふれててどうしようもない、女は女で結婚を男に寄生することだとみなしている(に違いない、本人達に聞いてないけど、多分そうだ、そうだそうだそうに決まった―――その子供じみた考えを捨てない限り、大人にはなれません)、彼氏の財布がマジックテープだった死にたいとか、「メールがこなくてあぁさみしい」とかそんなのんきな歌が流行っちゃったり、1000円のジーンズだ、こっちは698円だ、なにぃっ、250円弁当で対抗だとか、働いたら負けだ、生活保護を受けようだとか、あぁもう、そりゃもうしんみりしちゃってるよねぇ。希望とか未来とか明るさとか余裕とかなくなっちゃってるよねぇ。結婚できない人たちだって、その人個人の資質・性格その他諸々に問題がまるっきりわけじゃないと思うんだけど、自分の暮らす国家の未来に希望が持てないってのも大きな原因じゃないかしら。コクーン歌舞伎のあの舞台のしょぼさだって、このしんみり感の延長線上にあるのよ。
もっとみんなニコニコして明日に希望を持とうよー持とうよー。
悪いことばっか考えてもしかたないよぅー。
勝間さんとかそういうアルファブロガーとか呼ばれる人たちは、世界がよくなるようなメッセージを発信してけばいいのにー。本を出せばたくさん売れるし、影響力があれだけあるんだから、目立つだの断るだの自分のことだけをよくする技法ばかり考えるんじゃなくて、周囲の人も巻き込める、明るく力強いメッセージを伝えてくれればいいのにー。
それは、本当は政治家が行うべきことだと思うんだけど、それができる人が見当たりません。もーこの閉塞感、いやぁぁ。

3 COMMENTS

mine

どんなに、この国が閉塞感につつまれても、外で遊んでいる子供の笑顔だけは希望にあふれているなあーといつも思います。(高学年くらいになると、笑顔の無い子が増えてくるけどね)
子供の純粋な笑顔がいつまでも続くように、大人は自分の欲を少し捨てるべきなんじゃないかと思う。人間だって動物と同じ、子供を産んで育てなくなったら絶滅するんだから。

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clove

先日道ばたで聞いた女子高生の会話が「結婚したいよねー」「金持ちじゃなくてよくない?安心してついて行ける人がいいー」というもので、玉の輿ねらいの方がまだ純朴だ!と思ったのでした。
でも賃金格差諸々を考えると、女子にひとりで生活していく、という選択肢を与えないように出来てる社会の方に本当は問題があるのだと思います。

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スガ

mine 様
二人お子さんがいる男性が「僕と奥さんで2人子供つくって、日本の人口として『いってこい』ですよ」と話していたのが記憶に残ってます。私も、子供生んでおくべきでした。いや、もちろん、最近は環境も整っていますし、まだチャンスもゼロではないのですが。。
clove 様
その女子高生の話で、これを思い出しました。
http://wideangle.tumblr.com/post/219919493

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