いまさらですが、1Q84、そしてゴルゴ13「海へ向かうエバ」、やれやれ。

村上 春樹
新潮社

¥ 1,890

(2009-05-29)


「やれやれ、またネットワーク不調か」
そうつぶやきながらわたしは、iPadのSafariを閉じた。ふっと横を見ると、ふっさりとした猫が、この世の中にこれ以上幸せな場所はないという顔で寝ているのが目に入った。部屋の中はどこまでもしんとしていた。耳を澄ませると、その静寂にはいつくかの意味あいが含まれているようにわたしには感じられた。数分してから、予告もなくわたしの頭のなかにある考えが閃いた。
「私は、iPadを使ってなにかの活字を読まなくてはいけない。そしてそれは今じゃなくちゃいけないんだ」
というわけで、電子書籍リーダーのアプリの中になにか入ってないかな、と思って、開いたら読みだして数ページで眠りの彼方に引きこまれた作品の続きの画面が起動した。村上春樹の1Q84だった。主人公(?)の青豆ちゃんが高速道路の上でタクシーの中でヤナーチェクの音楽に聞き入っている場面だった。やれやれ。序章ですらないじゃないか。
そこからつらつら読み始めていったら、やっぱり・・・おもちろいですねぇ。1984年に浮浪者が自分のねぐらにペットボトルを持ち込んでいるのか、あの時代に「ストッキングを買って履き替えられるようなドラッグストア」はあったのか、などとちょこちょこ引っかかる場所がないわけじゃないのですが、それも含めてパラレルワールドの1Q84というお話なんでしょうな。
そんな青豆ちゃんの特殊技能ですが、それってゴルゴ13の名作「海へ向かうエバ」と同じ特技ですからー! 元ネタはゴルゴ13ですかー!!!!

「えっ、なになに?」と気になる方はぜひー。これ一本でハリウッド映画になるくらいの男と女の詩情あふれるよいお話なのですよー! ゴルゴ13 21巻「ダラスの疑惑」編に収録されています。この頃の1974年代のゴルゴって、コマ割りとかも含めて、すごく映画らしい表現を追求してまして、そこらへんもまた見応えがありましてよ、奥様。
おまけ、句会のあと、よそのおうちの子猫ちゃんを
セーターの中に入れて抱くスガヤンヌ画像。

「ふぎゃー出せぇぇ」
この節くれだった手! おっさんの手ねー。でも子供の頃からこういう手なのよ。よよよー。

2 COMMENTS

ふなき

ぃいやぁぁ~!!ハルキ節やめてぇぇ~!!苦手というか、好きくないのよぅ…。
ペットボトルの登場は、案外最近です。特に500ミリリットルボトルはまだ20年たたないはず。環境団体からの反対運動(ゴミの散乱、生活にプラスチックや石油化学品が入り込む事に対する脊髄反射的拒絶反応など)により、なかなか実現しなかったのよね。ちょっと昔の事って案外はっきりしないよね~

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スガ

うん、ペットボトルのことはヤフー知恵袋にも同じ質問があったくらいだから皆気になったんでしょうな。さっき、青豆ちゃんがカルヴァンクラインのジャケットを着てる場面があったけど、それも時代的に微妙な気がする。ま、そこも含めて、ということで。

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