パーマネント野ばら


飯田橋ギンレイホールで。
離婚し、子供のモモを連れて、漁港にある実家に戻ってきたなおこ(菅野美穂)。母親(夏木マリ)は、パーマネント野ばらという美容院を切り盛りしていて、ここにやってくる女性たちは、みなキッチキチのパンチパーマを当てている。そして何歳になっても男の話ばかりをしている。
なおこのもとに、小学校の同級生みっちゃん(小池栄子)、ともちゃん(池脇千鶴)がやってくる。みっちゃんは、フィリピンパブをやっていて、ともちゃんは、いつも昼間は制服を着ているからJAや役場の職員なんだろう。
そんななおこと学校の教師鹿島(江口洋介)との恋、みっちゃんの旦那との愛、ともちゃんのどうしようもない悪さの男運、なおこの母親と元旦那(宇崎竜童)との愛ともなんともつかないもの、野ばらへやってくる客たちの恋、男なんて、と思いながらも男がいないと、と思って生きていく女たちを描いた物語。
池脇千鶴って「ジョゼと虎と魚たち」のときにも思ったけど、貧乏な役が似合うねー。髪の毛ちゃんと手入れしてなくて、でも皮脂がたっぷりとで髪に染みこんでて、じとっと重く顔のまわりで揺れる髪。うぅ。そして二の腕がむちっと半袖から出ていて、その洋服もぼやぼやと体型を隠し、なお一層の貧しさが。
 元リハウスガールなのに!!!!
この「ともちゃん」の子役を演じた子がまたものすごい貧乏そうに描かれていて胸が締め付けられたり笑ったりした。子役ともちゃんは、色の褪せたTシャツを着て、本当に貧乏で子供みっちゃんから「貧乏がうつるでぇ!」と何度も罵られて・・・。子供ってそういうこと言うよね、そして子供って本当のことってなかなか言い返せないよね。あ、大人もそうか、少なくとも私はそうです。
小池栄子のパブのママもすごくよかった。もう見切りをつけた旦那、その旦那が小遣いせびりにやってきていつもの仕草で彼女のご機嫌をとりなそうとしたときの、彼女の目を見開いた表情。「この男、ナニやってんの?」と冷静に観察し、しかし、その反面「あたし、こんなんでずっといい気になってたんだなー」と自分にうんざりしている、そのぱちくりと開いた目が。
そんで菅野美穂、かわいかったです! この人は、次の大竹しのぶだなー。うむー。
見るつもりはなかったんだけど、ある人のブログで、やはりギンレイホールでみて、「よかった」と書いてあるのをみて、むっ、彼女が言うなら、と思い時間を作って行ってみた。よかった。100分の小品というところもよかったです。邦画はこのくらいの長さで、丁寧に心理状態を綴った作品が見ていて落ち着きます。テレビの拡大版みたいな映画よりはよほど映画らしいんじゃなかろうか。
ギンレイホールって、歌舞伎座の二階席みたいな雰囲気。名画座にいなかったら歌舞伎座で「成田屋っ!」と大向うを掛けてるようなある世代のおっちゃんたちに必ず居合わせます。いいような悪いような。
パーマネント野ばら [DVD]
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吉田大八,菅野美穂

今週の「毎日かあさん」、遠くに住んでいるお友達の息子が大きくなったというエピソード。このメガネをかけたお母さんが、パーマネント野ばらの「ともちゃん」ではないかと思いました。なんとなく、ですが。
http://mainichi.jp/life/riezo/ 「遠くのともだち」

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