矢来能楽堂「翁」

ひとくちさんのS村さんと一緒に、矢来能楽堂で新春事始め的な「翁」を。
能にして能にあらずといわれている翁ですが、舞台に立つ演者が全員侍烏帽子に上下直垂の装いで、能が武家社会のものだったのだと強く感じます。神事ですので普段とはいろいろが違っているのですが、千歳が舞い、舞台の上で面をつけた翁が舞う。年も改まり、清らかな思いで、この一年のあらゆる無事を厳粛に祈りたくなるような瞬間。
千歳と翁が舞台をおり、最後に三番三が舞うのですが、これが「えっ、これって神事だったよね?」と一瞬目をぱちくりさせたくなるくらい躍動的。「イェーイ!イェイイェイイェイ!!」と威勢よく飛んだりはねたり。鈴を持って「ヘイヘイヘイヘーイ!」と能楽師の心の声が聞こえてくるような。というか、もう、あれロックでしたよね。普通にロックのコンサートで盛り上がりまくった歌い手さんのような熱い血潮を感じましたよ。若い男性が舞っていたからでしょうか、いやー意外、おもしろかった。むかし、国立能楽堂で見たお能は、本当によくねむれ・・・いや、静かで幽玄という言葉にふさわしいものでしたが、回数重ねて見てみると意外と派手な動きのものもあるのよー。
続く「鶴亀」では、御年84歳の遠藤六郎さんがシテを。南京事件とかがあった年に生まれた方です、緒方貞子さんと同い年です。重要無形文化財の方です。いやなんだかもう拝みたくなるような。お能の世界で最年長だそうで、えぇ。
そのあとコント・・・じゃなくて、狂言を見て、仕舞いを見て。YOSIMASAたんとおっくんの謡も聞けたし、よかった。お正月らしいイベントでしたわ。晴れ着の女性も多かったですし。
お能のあとは神楽坂でお茶でも・・・とそぞろ歩いてみましたら、なんと、カフェ難民に・・・。昨日のブログでカフェ難民のことを悪し様に言ったものだからバチがあたったんだわ。うわーん。ごめんよぅ、S村さん、長く歩かせちゃって。うろうろした結果、アグネスホテルに腰をおちつけることができました。あぁよかった、ちいさいけれど気の利いたホテルがある町で。
今日のきもの
・白いぜんまい紬の訪問着
・金茶の梅の柄の帯
・四谷三栄の草履をおろした
・チシャ猫みたいな、いや、ダルメシアンみたいな柄のマフラーもおろした
・指のない手袋もおろした
・平たくいうと防寒対策はばっちりよ、フハハハ!、ってところです。

2 COMMENTS

シモムラ

昨日は神楽坂でカフェ難民、そのあと新宿で飲み、千駄木で飲み、さらに何故か津田沼に行って飲み直すという見事な流浪っぷりでした。さすがに疲れた…。

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スガ

新宿から千駄木というのもなかなかない方向性ですが、そこからさらに津田沼! 電車で45分くらいしない?! なかなかの流浪の民っぷり。やるわねー! お疲れ様でした。

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