茉莉花や旅の予約はお早めに／アラスカ旅行記その２－旅程構築編

７月上旬の話。今年の夏は知り合いが住んでるスイスに行こうかと思ってお正月からそのつもりで予算組んでたんだけど、先方とタイミングが合わず今年は断念。さてご予算が浮いてしまいましたよと考えていたところ、某大手旅行代理店のウェブサイトでアラスカツアーの情報を知る。あら、アラスカ！　いつか行ってみたい土地リストの一つに入ってるアラスカ！　ＪＡＬチャーター便・直行便とはいえ７日間も旅程が必要なアラスカ！　アラスカの荒漠とした景色を眺めながら仁王立ちして好きな音楽聞いたら気持ちよさそうじゃのー、こんな長い旅は両親ともにほんとに元気なうちしか行けそうもないかもしれないなー、今なら留守中も仕事を任せられるアシスタント嬢もいることだしと数日考え、思いきってポチっと申し込み。９月は４～５件ほどしか同様のコースが組まれていなかったのだけど、私が申し込んだときは既に中旬と下旬の２コースしか空きがなく、中旬のコースを申し込みました。行ってみて理解したけれど、９月中旬は季節がいろいろとギリギリです。

まず黄葉。北の大地は赤くなる紅葉は皆無やでぇ、北海道と同じく黄色く色づく紅葉やでぇ。地域にも寄りますが黄葉は９月上旬～中旬がピークのようです。今回、フェアバンクスから約100km東へ移動したチナ・ホットスプリングスという温泉へ二泊連泊しましたが、そこの黄葉は、うーむ、ピークを過ぎてたかな？　このホテルのブログの９月１２日のエントリー、どう見てもこの瞬間が黄葉のピークです。ご覧ください、見事な緑と黄色のコントラストを！！！　こちらのエントリーの上から３番めの池の写真、同じポイントから撮った写真がこちらになります。

黄色が足りないなー！　撮影は午後５時半です。

フェアバンクス近郊の景色、もっと黄色でもよくってよー。ただし、デナリ国立公園からアンカレッジへ南下する400kmの道中では、あいにくの雨ではありましたが、見事な黄葉を楽しむことができました。まぁ太陽のあるなしでだいぶ印象が変わりますからなんとも言えませんけれどもねー。

そしてオーロラ！　白夜が続く夏の盛りを過ぎ、9月は夜がだんだん長くなりはじめる季節。といっても９月の日の出は朝８時頃、日の入りも午後８時頃。９時過ぎからようやくしっかりと暗くなります。オーロラ観測はだいたい０時から３時、がんばって３時半まで粘るのですが、この季節ならまだまだ寒さも厳しくない！　ミズノのブレスサーモ、山用の長袖シャツ、アウトドア仕様のフリース、ゴアテックスのレインジャケットと帽子と手袋で上半身の装備は間に合います。ボトムは今回はジーンズの上にユニクロの暖パン！　しかし、添乗員さんに聞いたところによると、オーロラ鑑賞中心に組まれた２月のツアーでマイナス四十度の日が２日続き、しかも両日雪でオーロラが見られなかった人もいるとのこと。ひぃぃぃ、自然ってば過酷だぜ！！！　９月は軽装備でもまだギリギリ深夜の観測に耐えられるのですって。ほほぅ。そして今回実際に２日連続で見られたのでその点ラッキーだったのでしょう。

その他、アラスカといえば鉄道・国立公園・氷河クルーズなども観光の目玉です。そのアラスカ鉄道も夏季営業が終わり、9月中旬頃から週に一回アンカレッジとフェアバンクスを往復するものだけに減便されます。デナリ国立公園も今年は9月20日に営業終了です。日本の冨士山のようにしっかりきっちり閉山し、麓のリゾートホテルも同じタイミングで冬季休業に入ってしまいます（そしてシャイニングのような出来事が起きるわけですな）。私が行ったときも明後日で閉園というタイミングで、観光地なのに閑散としており、おみやげ屋さんでは早くも在庫処分セールを開催していました。アンカレッジから南下して楽しむウィッターの氷河クルーズ船も、私たちが今年最後の客・今年最後の便で、スタッフの皆さんには手厚くもてなしていただきました。

　そう、9月中旬でアラスカの夏は終わり、アラスカ観光業は短い眠りにつくのです！
　雪が降り始めなにもすることのない10月・11月を経て、
　年明けのオーロラシーズンまでお休みになるのだそうです。
　うっわー、ギリギリ・・・あたいの旅、ギリギリだったわー・・・・。

まぁ去年の９月の終わりに稚内から礼文島・利尻島に行ったときも季節の変わり目で「あら、すみません、ウニ漁は昨日で終わったんですよ」って言われましたし、そこで地元の人の生活もがらっと変わるということなのでしょう。花咲くアラスカを楽しみたい方は６月７月、緑のアラスカを楽しみたい方は８月、景色だけじゃなくオーロラも楽しみたい方は９月、そんな感じなんでしょうか、ていうか、そういうことは申し込む前にちゃんと調べておきましょう。このエントリーを読んで誰かの旅程考案のお役に立てればこれ幸いです。よろしくどうぞー。