サッチャー時代のゴルゴのしごと/ゴルゴ13 70巻 「ナイトメア」


あらすじは、ゴルゴ13研究所さんから。
フォークランド紛争でイギリス駆逐艦に体当たり攻撃をした「アルゼンチンの英雄」は、イギリスMI6のスパイだった。アルゼンチン軍部は英雄の正体をつかみ・・・
しょっぱなからブエノスアイレスの売春宿でまぐわうゴルゴ13、しかもカラーページで。物語は数時間さかのぼり、おしごとの都合でブエノスアイレスにやってきたゴルゴさん、繁華街を歩いているとゴルゴを見つけた金髪の娼婦クレアが「アントニオ!」と声をかけてくる。ポン引きの男がやってきて「クレア、この方はフォークランド紛争で死んだアントニオじゃないんだぜ、しっかりしな」と言いつつも、ゴルゴに向かって「へへっ、こう見えてもクレアは大学出てるんですが、恋人が戦争で死んでからどうも頭がおかしくなっちまったようで。どうでがす、昔の恋人になった気分で遊ぶっていうのもオツなもんでげすよ」とちゃっかり売り込む。ゴルゴは了承し、トップページのカラー・まぐわいシーンに戻ります。
ゴルゴ13にはいろいろな女が出てきます。ゴルゴと様々な関わりを持ち、正体をしったばかりに死んでしまったり、知らなかったけど巻き込まれて死んでしまったり、そうとはしらずに日常に戻ったり、いろいろな出会いと別れが描かれています。その中で、今回のクレアほど悲しい運命の女性はいないのではないかと思います。どう悲しいのかというと、それは本作をお読みいただきまして。
サッチャー政権時代の落とし子的な話だと、IRAの女革命戦士キャサリンを描いた「冷血キャサリン」がおすすめです。名作です。

表題の「ジャパン・オリジナル」は日本人が開発した航空機に関する特殊な技術をアメリカ人が盗んで、しかも有能な弁護士を担ぎだして「えー、俺達が作ったんですけど?」とさんざんいじめぬく、激しく怒った関係者に依頼され、最後にゴルゴがズッキュゥゥゥーンとする話。鳥を使って飛行機を云々するオチって、2000年代にも出てくるんだけど、まぁそれはさておきまして。
さきほどNHK BS の世界のニュースで、サッチャー首相の死とその功績(功罪?)を振り返るという特集をやっていたのでその勢いで。サッチャーさんは必ず大粒のパールのネックレスとイヤリングをつけていたね。メリル・ストリープはさぞかし研究してからあの作品に取り組んだことじゃろうて。喋り方がそっくりだった。このDVDのジャケットより数倍大きい大粒パールをよくつけてらしたわね。

5 COMMENTS

ふなき

メリルストリープ主演のこの映画、見たい見たいと思って結局観れなかったんです。この機会(?)にTV放映されないかしら。
サッチャー女史が首相になったのは、確か私が小学校から中学にあがるかどうか、という頃だったんですが、女性首相というのは、思春期トバ口の乙女の野望にぴったり親和しましたね。その後、西側首脳陣で初めにゴルビーを評価したというエピソードも聞き及び、治世の詳細は知りませんが「何となく好もしく思える海外の偉い人」でした。サミットなどの映像で見る男性達を向こうに回して(と見えた)やりあう様、演説の際の堂々とした(と聞こえた)語り口など、あこがれたもんです。

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たかとり

サッチャーさんの報を聞いて
真っ先にこの映画を思い出しました。
で、あぁ、デニスさんのところに行かれたんだなぁと。
あの世でもどうぞ仲睦まじく…
(メリル・ストリープさん、出演作によって全く変わる、ホント凄い…アメリカの役者が英国首相にー?とか思ったけど違和感がなかった…最近見たジュリー&ジュリアも別の人になってた…とかいう陳腐な感想ですが)

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スガ

ふなやん、テレビで登場するのはまだちょっと先かもね。気分がのっているうちにDVDで見るのじゃ! 音楽も時代感たっぷりでいいよ!
たかとりさん、デニスさんはえんらい嫁さんと添い遂げましたね。ぼけちゃったときのサッチャーを支える娘役の女優さんがよいのですよ、これがまた。
レーガン・サッチャーが築いた新時代の30年後がこのグローバリズムの世界なのか、と思いながら、感慨深く報道を見ましたよ。レーガンはそうか、93歳まで生きたのかー、長生きだったのね。

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ふなき

台湾でサッチャー女史死去のTVニュースを観たとき、「鉄の女」の訳として「鐵娘子」とありました。字面の中二病感にしばし感動。。。

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