「三十代の私は、わたしはっ、結婚さえできれば人生が変わるって思ってたけど、思ってたけど!!」と、作者さんはいまになって冷静に振り返っていてえらいと思います。その当時の彼女の目は悪い魔法にかかったようにぐるぐると曇っていて、「結婚しなくちゃ」「三十代までに」「だって友だちたちもしてるし」「みんな早くしろっていうし」「結婚さえしたら人生が変わるし」「わたしが強運を身につければ、恋人だってできるだろうし」と呪文のようにぶつぶつと、そしてなんとなーく出会った人と、なんとなーく結婚。しかしその相手が・・・それは読んでのお楽しみ。なかなかの物件。でも、こういう人は決して少なくないと思うし、ある意味「普通の男」像。まぁまぁ、みなさま、それは読んでからのお楽しみ。
しかし、さるころさん、偉い、偉いよ、そんなにさらけだしてえらいよ!
でも、結婚しても人生って別にかわらんよね、生活は変わるけど。
人生が変わるほどのレベルの人と会える確率ってすごく低いですし、
「友人五人の平均年収があなたの年収」ですし。
いやいやいや、そうやってすぐお金の話に落とし込んではダメですよ!
自分の目がぐるぐると曇ってそうだと感じたら、東京タラレバ娘を読むといいと思う。巻末おまけマンガの「こんなオシャレカフェで無駄にオシャレな飯を喰うくらいなら、そのお金でお母さんに日傘でも買って送るがいい!」のくだり、大好きです☆ 優秀な人はごはんの時間が短いよね。
もう「西村しのぶの漫画が人生のバイブル!」なんて
言ってたらこの不況を生き抜いていけないのかも…。
美貌でもないし背も高くない50前の女は……。