お荷物は今はここにはありません/カナダ国立公園めぐりの旅その5 バンクーバーから帰国、そしてロストバゲージ。

バンクーバーの夜明けも遅い。フライトまでのわずかな時間、坂の街を歩いてチャイナタウンまで飲茶の朝ごはんを食べに行く。朝定食11カナダドルというものがござるの、素晴らしい。

横浜っぽい。

外国っぽい。

昼前にホテルをチェックアウトして前日のやる気なし男のドライバー氏の運転で空港へ。空港までは30分。各自、端末からチェックインし、なし男氏と分かれ(あまりお世話になった感じもしなかったけど)、出国手続きを。現地で現金を全く使わなかったので、両替した分を使い切るためここで初めて土産らしいものを買う。まだお金が余って、浮かれてカナダの国旗ウェアを着たくまちゃんのぬいぐるみと、カナダ国旗をモチーフにした小銭入れを買う。浮かれすぎだよ、おっかさん。カナダワインを最後に飲んで適当に時間つぶしてから搭乗。あまり待たずに離陸し、787で快適な空の旅。

現地13時に飛行機に乗って、日本の15時に着陸するという時空を超えた冒険も終了。入国手続のあと荷物ゴトンゴトンエリアに移動し、スーツケースを待つ。待つ。待つ。コンテナ2台分のスーツケースが吐き出され、ゴトンゴトンと回転していく、回転していく、回転していく。同じ機内にいたと思しき人達の姿が一人消え、二人消え、照明のくらいエリアに一人残されていく。ベルトコンベアは回転していく、それを虚しく見つめ続ける、見つめ続ける、見つめ続ける、もう荷物が運び込まれる気配はない。回転寿司屋で誰にもとられずにひからびてしまったお寿司の気持ちがいまならわかる、そして私の目の前にはそのお寿司すら見えない。

 わたしの リモワが 出てこないぞ!!!

コードシェア便でもある全日空のカウンターに行き「荷物がないですにゃん」と申告。急ぎの荷物はないんだけどと、所定の書類に必要事項を書込む。その書類を持って出国カウンターの最後の砦・税関コーナーへANA職員と一緒に移動。税関係員さんは慣れた手つきで「荷物があるんだけどまだ届いてないですやん」という事情を書類に書き込んでくれる。慣れた手つきの税関職員を見て、係員さん一人につき1日何回この手続するものなんだろう、と考えたりもする。私はANAから渡された「見つかったら荷物送るでね、それまで持っててね」という書類を渡され、そのまま空港を後に。機内に持ち込んだユニクロの二千円のリュックひとつで帰宅することに。なんだかなぁ、なんだかなぁ、帰国感が足りない。

しかしその翌日には全日空から「いま、荷物が到着しました」と連絡が。深くはお尋ねしませんでしたが、おそらく、バンクーバーで積みそこねられたんですかね。主を失ったリモワがバンクーバーの空港でぽつんと待っている姿を思い描いたら涙と笑いがこみ上がる。帰国時に発生したロストバゲージという事件でまだよかったけど、旅先でこれをやられたら本当に辛いよね。

その次の日には元払いでクロネコヤマトにより私のリモワが届きました。こんないい加減なシステムでも持ち主のところによくもまぁきちんと届くものよねぇと感動した次第。お疲れ、リモワー。よく帰ってこれたね! おかえり!

ひえーこれで7万円するのー。高くなったもんだねー。

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