その日の旅程
フロイエン山に行く、超高速ベルゲン観光
ホテルの対岸はブリッゲン地区。ハンザ同盟の頃からある倉庫が並ぶエリア。横浜の赤レンガ倉庫の500年分版みたいなものです。有名観光地だけど、今回はとうとう足を運べなかった。
写真奥の白い建物がケーブルカーの駅。観光路線でもあるし、生活路線でもあります。
住宅街をぐんぐんと登っていくケーブルカーは、香港のヴィクトリア・ピークのケーブルカーみたい。15分くらいで山頂に。ハイキングから軽登山まで楽しめる市民の憩いの山で、山頂展望台からの景色は絶景。
ちょっと引きで見るとこんな感じ。
山頂の人工池も美しい。
山を降りてハンザ同盟博物館とかも見たかったけど、時間がなかったのでデパートまで歩き(徒歩8分)、地下のスーパーでお土産を買い込む。北欧らしい可愛いデザインの缶詰があり、魚の絵も描いてあるから多分オイルサーディンじゃろうと中身をよく確認せずたくさん購入。帰国してオイルサーディン丼をつくるつもりでウキウキ準備し、パカッと缶を開けたらサバのトマト煮が入っていて落胆するという近い将来のできごとを、私はまだこのとき知らなかったのじゃ。その他、ホテルの朝食会場のおやつコーナーに出ていた素朴な味のビスケットなどを買う。慎ましい。本当はテーブルクロスを新調したかったのに、あぁなんて慎ましいこと!
また8分ほど歩いてホテルに戻り、スーツケースにお土産を詰めて鍵をかけさらにワイヤーチェーンでロックする。バックパックに一泊二日の荷物を詰めていざ出発。12分ほど歩いてフェリー乗り場へ。
デンマーク船籍のフェリー
旅行前に、せっかくノルウェーに行くんだから、ミッション・インポッシブル フォールアウトのロケ地に行けるスタバンゲルという土地にも行ってみたいものですじゃとGoogle MAPを眺めていた。移動手段はバス、飛行機、フェリーの三種類がある。飛行機は現地LCC運航のものでで最低運賃片道4500円(しかしその後9900円に跳ね上がる、思えばこの頃から欧州LCC各社の経営問題などが出てくるようになる)、バスはさすが飽きそうだったので却下、フェリーは片道3300円。どうせ行くならのんびり船旅でフィヨルドまみれになってしまうがいいわーということで、4時間の長旅だけどフェリーを選択。
出航一時間前までに来いと予約表に書いてある。「なぜこんなに早く来いというの?」と思って定刻にあわせて窓口まで行ったら、このフェリーはデンマークまで運航しているもので、つまり、一旦国際線に乗るということに現地で気がつく。ほほぅ。国際線! 国際線に乗るのか。
船は9階建て。でかい。屋上で日向ぼっこしながらトランプしたりして時間つぶしてる人たちや、カールスバーグ6本まとめて買ってガブガブ飲み続けてる北欧おじさんとか。私は、飲み物をなにか一杯オーダーすれば、ずっと居座っていてよさそうなラウンジに陣取る。その空間はアジア人ゼロで、なぜか肩身の狭い思いをしたけど、新宿から持ってきてじゃがりことシャンパンやビールを飲みながら眺めの良い席で船旅を存分に楽しむ。素晴らしく晴れた土曜の昼下がりで、なんというビューティフルディ。穏やかな海、小さな丘のようななだらかな陸地の間を船はゆっくりといく。
船内のラウンジで買ったシャンパンは、ベルゲン急行で買ったハイネケンよりも安く、ふははは、さすが国際線、免税パワーよ、と楽しむ。が、しかし、メニュー表を良くよむと見慣れぬ通貨単位が書き添えられている。DKK 、なんでしょう、YKKのお仲間? ・・・じゃなくて、デンマーク・クローネ! あっ、なに、これ、デンマーク船籍の船なの!? 知らなかったわー。それでもって1DKK は16円、1NOKは13円。なるほど、こういう通貨の力関係!
みんななんであんなにカールスバーグ飲んでるんだろうと思ったら、デンマーク生まれのビールだった。なるほどー、これはもうデンマークに足を踏み入れたも同然! このラウンジ席で、ずっと編み物しているご婦人たちも、酒飲み続けてるビール妊婦の紳士も、デンマークびとなのかしらね。ヘリポートがあるような広さの船の屋上に行ってかかっている国旗を確認したら、たしかにノルウェーのと違った。勉強になりました。
港から市内へ、スタバンゲル
港に到着。市内行きのバスが出ているのでするすると乗り継ぐ。エアポートリムジンみたいなものなので、そういう料金でそういうサイズ感のバス。のどかな田園地帯を30分ほどかけてスタバンゲル市内へ到着。スタバンゲルの駅までは少し距離があったけど、Google Map 先生のおかげで迷うことなく移動。
今回始めてまともなサイズ感の都市型ホテルに泊まれるのがここスタバンゲル! 部屋のドアをあけてすぐベッドってわけじゃないし、バスルームは広いし、エスプレッソマシンとカプセルがあるし、ゆったり座れるソファと読書椅子があって、「文明!!」とつぶやいて荷解き。スマホとお財布だけ持って明日乗る観光船の船着き場の確認を兼ねて町内散歩。全部歩いて40分くらい。竹富島の観光コースみたいな小ささで!
小さく美しい街です。こんな古い町並みのすぐそばに、
こんなイケイケな建物があったり。
ノー補正でこんな美しいマジックアワーの夕焼けを楽しめたり。
観光地区は華やかでにぎやかでおいしそうな香りが!
花火もあがっちゃったりして、ちょっとした祝祭感!
駅前のレストランで夕飯を食べてホテルに戻ると、なにかのパーティがあったのか、金髪碧眼イケメン青年がたむろしていた。昔の少女漫画から出てきたみたいだなと思って眺めていました、あと十数年でビール妊婦になっちゃうんだろうけど。うふふ。
明日は、いよいよミッション・インポッシブルのロケ地を見に行きます。