モンタナの風に抱かれてレボリューショナリー・ロード燃え尽きるまで/映画「ワイルドライフ(原題 WILDLIFE)」

ワイルドライフ [DVD]

あらすじ

ギンレイホールで。あらすじはギンレイホールのサイトから。
1960年代、14歳のジョーは両親とモンタナ州の田舎町に移り住んできた。穏やかな暮らしもつかのま、父親が突如職場を解雇され、さらに山火事消火の危険な出稼ぎ仕事へと出て行ってしまう… 壊れゆく家族の姿を14歳の少年の心情を通して描く、切なくも優しい物語!
個性派俳優ポール・ダノの初監督作品。

監督、ポール・ダノ

えっ、ポール・ダノって! ゼア・ウィル・ビー・石油ボカーンの宣教師、リトル・ミス・サンシャインの根暗な長男役をやってたポール・ダノって監督になったの!? 1984年生まれのポール・ダノ、この作品の米国公開は2018年1月、撮影は多分2016年? えっ、えっ、33歳でこんな映画撮っちゃうの!? ものすごい才能じゃないですか!!!! もっと私の年代に近い監督の作品かと思って見てたけど、逆に若いからこそこういう映画が撮れるのかもしれないなー。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド (字幕版)

リトル・ミス・サンシャイン (字幕版)

配役

普通の暮らしを普通に過ごせない男を演じさせたらニャンバーワンのジェイク・ギレンホールがお父さん役。ジェイク・ギレンホールに関しましては、トム・フォード先生の変態っぷりが惜しみなく発揮されているこちらの作品を是非。

ノクターナル・アニマルズ (字幕版)

あ、でも舞台のモンタナに近いイメージでいえば、ブロークバック・マウンテンの人ですよね。
ブロークバック・マウンテン (字幕版)

 

お母さん役は少し古い時代のアメリカン美人を体現できるイギリス人女優のキャリー・マリガン、『華麗なるギャッツビー』やライアン・ゴズリングの『ドライブ』とか。

華麗なるギャツビー(字幕版)

ドライヴ(字幕版)

天才女優現る!

このキャリー・マリガンがすごい演技! 撮影時は32歳。人類でいったらまだピチピチウーマンの分類に入るのに、物語が進むに連れどんどん化粧が濃くなり、どんどん老けていく。目の下のシワシワが30代前半の女性のものじゃなくなっていく。どういう演技をすると、美容技術の進化した現代の女性をこんなに老けさせることができるのでしょうか?! 彼女の表情と化粧、ファッションの変化がとても鮮やかというか凄まじかった。本作品は彼女のキャリアの一里塚となることでしょう。

天才子役現る!

この二人を両親に持つ14歳の主人公を、エド・オクセンボールドが演じてます。ポール・ダノに少し似ているお顔だち。アメリカ人でいったらハンサムとはいわない部類に入るんだろうなという子。とても上手。なんなのこのアメリカン俳優の層の厚さときたら一体! 1960年代の田舎の中学生ってこういう格好してたんだろうな。すごいな、その時代の子にしか見えないよ。

総評というかネタばらし

物語は1960年のアメリカ。この時代ってアメリカは不景気だったんですか? 

物語の主人公家族三人が新生活を始めたモンタナでは、広範囲で山火事が起きていて街の人々は不安に暮らしていました。ゴルフ場でコーチのしごとをしていたお父さんは、二週間分のお給金80ドルを手渡され突然解雇されます。ほぅほぅ2週間=12日の労働として、1日6ドルの収入、当時は時給0.8ドル以下が大人の給与だったのか、映画の中で出てくる食事の様子などからしたらもしかしたら当時としては条件がいいほうなのかもしれません。

クビになり家でゴロゴロしているお父さんは「こんな仕事は俺向きの仕事じゃないな」などとろくに面接にもいきません。見かねたお母さんが「仕事に出ようかしら」と言い出すと「そんなことはやめろ!」と怒鳴ります。ダメおやじです! ダメおやじの発動です! 

お母さんは、街のあちこちで職を求めます。門前払いを何度も喰らいながらも食い下がり、なんとか水泳教室のコーチという仕事を得ます。お父さんも時給1ドルという高収入に惹かれ、山火事の延焼を食い止める消防士となり危険地帯出稼ぎにいきます。街に残されたお母さんは泳教室で仲良くなったあぶらぎったおっさん生徒と・・・あぁこれ以上は言えないわ、でもこのあぶらぎったおっさん、お父さんのゴルフのレッスンを受けていた人です。

 あぁ!!! 田舎の!! 田舎の超狭い社会!!!!
 ここ、この映画の大事なところです!!!

そんな荒んだ環境の中でもなんとか自我を保ちすくすくと成長していく主人公。偉いよ、ほんとにキミは偉い! そして三人の家族は・・・

ラストはこの家族なりに見出した決着点に安堵するもので、よかった、ほっとした。この時代のアメリカの主婦たちは何考えて生きてたんだろうな-、モンタナのレボリューショナリー・ロードだなーと思いながら見ておりました。よい映画でした。言葉は悪いですが、どんなバカにもこの物語の中での家族の変化がわかるようにとても丁寧に表現されています。この文章ではこの映画のどこがよかったのかちっとも伝わっていないかもしれませんが、わたしごのみのとてもよい映画でした。

 

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで (字幕版)

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