花柄の鍼入れ箱や冬の蝶/「母なる証明(原題 마더)」

あらすじはeiga.comから。
「殺人の追憶」「グエムル/漢江の怪物」のポン・ジュノ監督が手がけた3年ぶりの長編。国民的人気女優のキム・ヘジャ、5年ぶりの映画出演となるウォンビンが親子を熱演する。貧しいながらも幸せに暮らしていた親子であったが、ある日1人息子が警察に拘束されてしまう。殺人事件の容疑者にされてしまった息子の無実を信じ、孤立無援の母は悲しむ間もなく、たった1人で真相に迫ろうとするのだが……。

2009年作品。ウォンビンは、知的障害の青年トジュンを演じている。「ちょっと足りない」ゆえに日々さまざまな騒動を起こしながらも、漢方薬屋兼鍼灸師として働く母と、穏やかに暮らしていた。しかしある日・・・

 

監督はポン・ジュノ、はい、パラサイトの。上野映画会の皆さんでパラサイトを見た日の話はこちら。上野映画会のメンバーが「母なる証明をアマプラでやっているうちに見ておけ」というので見てみました。

説明しよう、上野映画会とは!
映画好きのお友達と感想会が必要そうな映画をみんなで見てあははうふふと語り合う会。なぜ上野かというと、参加者全員の交通の便がいいのが、上野御徒町パルコの上のTOHOシネマだからだよ! TOHOシネマ上野はこぢんまりしていて、大箱過ぎないところがおすすめだよ! 六本木に比べて客層が穏やか、新宿に比べて客層が静か、日本橋に比べて客層が庶民的、日比谷に比べて人が少ない! 素晴らしいぼくの小規模な映画館だよ!! 
第一回はアクアマン(さすがワーナー根が真面目)、第二回はジュマンジ(気楽に見られる楽しいエンタメ作品)、第三回がようやく映画会らしいセレクトが実現しポン・ジュノ監督の「パラサイト」になりました。

これ、ポン・ジュノ監督が38歳くらいのときに撮ったんでしょ、すっごいな。

物語は息子が逮捕されてもなお、お話はまだほのぼの韓国ファミリー映画然としていたのだけれど、中盤以降にまたポン・ジュノ監督お手製のとくせいジェットコースターが発動し、観客は最後、えらいところに放り出されます。んもう!

貧困と格差の描き方が2019年製のパラサイトよりも2009年製のほうがなおエグいです、監督の若さゆえそういったものへの怒りを隠しきれていないように感じました。そしてウォンビン、ただのイケメン俳優じゃなかったのかと思い知らされた、ふえええ、韓国映画会の底力よ! さらに、最後のシーン、観光バスでそんなふうにしてたら、急ブレーキ一発でえらいことになるでぇと心配になりました。

機会がありましたらぜひー。いまならAmazon Prime Video で見られますよー。

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