夏めくや「させていただく」殲滅し/「言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術」/再開した図書館

言葉ダイエット メール、企画書、就職活動が変わる最強の文章術

言葉ダイエット

外出自粛期間中、外出してお客様と触れ合う機会も減ってしまい、世間の空気を知るために本屋でこちらの雑誌を買った。

100万社のマーケティング2020年4月号

ほほぅ、オンライン接客のいまはこんなふうになっているのかなどと見聞を広めつつページを捲っておりましたら、こちらのご本の紹介がなされていたので、早速電子版で読んでみた。

 

伝えにくいことをぼかすために「ご相談させてください」という表現を使う人が増えました。読み手に誤解を与え、仕事上の事故を招きかねない危険な表現です。
ご相談じゃなくて決定事項だったりすることをもったいぶって時間稼ぎしないでください。

「その」「この」の連発は、読み手に幼稚な印象を与えます。
この辺、企画書を書く人や就活生も読んだほうがいいと思いました。

つまり「読みにくいメール」とは「情報が別のメールや添付に散っているメールのことなのです。
あるある、わかりやすい例にすると、会議の日程を決めているメールで、「日程が決まりました。添付ファイルに記載しましたのでご確認ください」みたいなやつ!

一言の断りもなく、いきなりCCに新しい宛先を追加する人がたまにいます。情報漏えいにつながりかねないので、必ず追加したことを明記しましょう。
いる!! 先方が初歩的且つ致命的なミスをしてるとき「こっそり連絡してますが」と他のCCをすべて削ってメールすることがありますが(武士の情けメールと呼んでます)、その逆をやる人。心臓に悪いからやめて。

「日本人は議論がヘタ」とよく言われます。(中略)「代案を出せ!」という人(中略)は、議論のことを「誰かが完璧な案を思いつくのを待つ場」だと思っています。
たまにこういう人と実際に出くわすことがあるけど、そうか、特にアイデアはないし、折り合いつけてグレーゾーンに落とし込むこともしたくないし、だけど文句だけは言いたい人なんだなとみなすことにしよう。

といった感じで、常日頃感じているもやもやを言語化してくれてありがとう。特に電子メールの書き方の章は、メモにまとめてみなさんにお配りしたいくらいでした。

私の仕事は、小さい作業が積み重なって完成することが多く、メールの内容は簡潔であればあるほど助かる。用件のみを淡々と連絡できる人は優秀だと思う。お互いのメールの文章が無駄に長くなってきたら、なにか違うことをやりとりしていると察したほうがいい、電話やチャットツールで確認とったほうがいい。丁寧な言葉が使われすぎていたり、まとまったところで改行がされておらず目が泳いでしまうメールは本当に疲れる。これを解読する時間はご請求料金には入ってないんですよーとお伝えしたくなる。

メールの書き方とはまた別の話ですが・・・。書き手の人格をうっかりと覗かせるような「下請けだと思ってらっしゃるのはまぁ理解しておりますけれども、その言い草はないんじゃないの?」というのには毎回やんわりと抗議してる。半年に一回くらいそういうメールが届く。いまは、会社でそういう社員研修ってしないのかな?

 

著者と田中泰延さんとの対談も掲載されていました。こちらも面白かった。

回りくどく言うと、敬意を払ったことになると考えている人がいるんです。

「担当させていただきました」「受賞させていただきました」とか。みんな自慢はしたいけど、嫌われたくないんでしょうね。

「こう言ったら無難かな、より丁寧っぽく見えるかな」っていう装飾ですよね。

ほんと、それーーー! 「9月中に案を出してくれると助かる」とあったんです、「助かる」じゃなくて、「9月中に出せ!」ってことじゃないですか!、ほんとそれーーー!!! 

「させていただく」って本当に気持ち悪い日本語、「結婚させていただきました」なんてのを芸能人やアスリートのTwitterなどで目にすると、誰かから許可をもらったという報告が始まるのかと身構えちゃうじゃないすか。あと別にあなたが誰と結婚しようとそんなに興味ないから「結婚しました」でいいですよ。

「勇気を与えたい」とか「させていただく」とか変な言葉が定着しちゃったなぁと思っていますが、営業再開した三越が「全館営業再開させていただきました」というでっかいバナー出しててズコーッとなった。「営業再開いたしました」でいいの! 「させていただきました」だとゆりこが恭しく許可を与えたみたいじゃないの(当たらずとも遠からずってところかもしれないけど・・・・、はっ、もしかして三越の放つ高度な嫌味!?)。

そういうわけで、すっきりはっきり日本語で、気持ち悪くない程度の敬語で、敬語使うより人として敬意払ってくれるほうがうれしいです、というお話でした。おすすめです。

営業再開区立図書館

自粛もおわり、二ヶ月間扉を閉ざしていた区立図書館が営業再開していた。Amazonでみたらちょっとチビッちゃうお値段にまで高騰していた本の取り寄せをお願いしたら、その翌日に「うちの図書館に届いたので取りにきんしゃい」というメールが届いたので取りに行った。ちなみに新宿区の図書館サイト、営業再開初日に半日以上ダウンしていました。みなさん本に飢えていたのね。

で、図書館。まず玄関入ったところで消毒液と受付の女性。「受け取りですか?」という声をかけられたので図書館カードを渡し、かわりにA4大の受付カードを渡され、椅子に座って待てと言われる。私の前の方の椅子は3m向こう。そんな調子で奥まった入り口まで点々と椅子が並んでいる。順番がきたらカウンターまで歩みを進めるのだけど、室内には入れず、ドアの位置に急ごしらえで作られたカウンターで本を手渡される。思わず「ご苦労さまです」と声が出てしまいました。

やりすぎだよ! 警戒し過ぎだよ!!! 

本からそんな伝染らないと思うよ!!

本から感染したなんて話聞いたことないじゃん!!!!

完全自粛前は、原則ウェブ予約・館内に入れるのは受け渡しの人だけ・書架コーナー立ち入り禁止・閲覧コーナー使用禁止というルールだったのに。それでそれで十分だろうに、ここまでしないといけないの? いやー大人の利用者も多い図書館でここまでやるのだから、教育の現場とかアホみたいに気をつけてるんだろうなー。気の毒過ぎる。しかも人が借りた本は、安全のため3日間換気の良いところで保管したうえで返本処理するんですって! おいぃぃぃ、やりすぎだよぅ・・・・。「それはやりすぎですよ」と早く誰かいってあげて・・・。

もう少しみんなが生きやすい、簡素な日本語で暮らせる社会がきますように。

ハリー・ウィンストン

関係ないけど、ハリーウィンストンのちょっと可愛らしい時計が日経新聞の雑誌風折込広告で紹介されていた。あら、かわいい、腕ぐるぐるするベルトがかわいいし、定額給付金を16回くらいもらったら買えるわねとちょっと調べたら、ハリーウィンストンの中でも入門編の価格帯なのだと知ってふええとなっているところ。

ハリー・ウィンストンがひとまず撒き餌として放つ入門編。

ハリー・ウィンストンが本音レベルで顧客に売りつけたいもの。これ一千万するんですけど、キャッシュレス5%還元対象なんですって。還元された金額でちょっとしたおかばんが買えるわね。

2 COMMENTS

nekomama

「させていただく」が気持ち悪い、私も激しく同意します。
あと「こちら〜になります」が気になって気になって。
何時なったんだ、と心の中で毒づいてます…。

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ukasuga

「させていただきました」って、もうそっちでそう決めたんじゃーん、ってこともありますよね・・・ほんとうに変!!! プンスカ!

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