「このコネクレイジーめがっ!」/映画「苦役列車」

苦役列車

大雪が降るかもーと言われていた水曜日のレディースデー、
ガラガラの飯田橋ギンレイホールで。映画のあらすじはgoo映画から。
1986年、19歳の貫多は、日雇いの仕事をしながら、安アパートに暮らしていた。働いた金は酒と風俗で使い果たす。唯一の楽しみは、本を読む事だった。ある日、アルバイト先で専門学校生の正二という青年と知り合う。年が同じと分かり気心が知れ、貫多は生まれて初めて友達と飲み歩く楽しさを知る。正二の橋渡しで、古本屋でバイトする大学生、康子とも「友達」になれた。有頂天になった貫多は、正二と康子相手に暴走する。
西村賢太、じゃなくて北町貫多を森山未來、正二は高良健吾、康子は前田敦子ちゃん。前田敦子ちゃん、こういう女優さんはありなのかもーと思わせるものがありました。監督はマイ・バック・ページの山下敦弘さん、マキタスポーツさんが動くところを初めてみました。
この映画は、誰得映画なんじゃろうかと113分の間思っていたのだけど、前田敦子ファンが喜んでくるタイプの作品じゃないし、高良健吾ファンが高良健吾みたさに足を運ぶ作品でもないし、森山未來は本当にどうしようもない奴で、それはモテキで演じた「平成ならではの、ちょっといそうな、まっことダメな男の子」という役柄でもなく、笑えない昭和の最後の生々しいフリーター像というかなんというかで、できれば蓋しておきたい人物像。
ではいったいこの映画は、誰得映画なのか、と。うん、西村賢太の原作「苦役列車」ファンのための映画なのよね。そういう点では爽快ですらありました。

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