海外制作の日本原作作品はなるべく見ておきたいし、同じフランス制作の実写版シティハンターの思い切りの良いバカバカしさが素晴らしかったので、夏の三連休に見に行ってきました。
2018年公開の「カメラを止めるな」をフランスでリメイクした作品。主人公を演じるのは、「タイピスト!」や「ムード・インディゴ うたかたの日々」のロマン・デュリス。監督はアカデミー作品賞・監督賞受賞作品「アーティスト」のミシェル・アザナヴィシウス。なかなか豪華な布陣!
監督は「原作に忠実に低予算の」制作費5億円で本作品に臨み(原作は300万)、新しい要素も加え、バカバカしくも楽しく愉快なハートフル・コメディを作ってくれました。
よかったよ、ほんとうに。今回もバカバカしくって。日本人だと照れくさくて演じきれなかった家族愛もさらっと愛らしく描いてくれたし、劇場にいる人全員が爆笑するシーンも3・4回あったし。最後のシーンがああなるってわかっていても、やっぱりなんかじわっときちゃってリネンのハンカチーフでにじむ涙を拭いたりしちゃって、明るいところで広げみたらアイライナーがしっかり移っていたとかいろいろあったけど、よい映画だったよ。
ロケ地に選ばられた廃屋とその周辺の風景がまた美しいのです。エンドロールでは78番県(イヴリーヌ県)と見えたような気がするんだけど、違っていたらごめんなさい。
一度見たことのある映画の外国語によるリメイク版、しかもオチも全部わかっている上でわざわざ見に行くのってどうなのかしらと二の足を踏んでいる方、4年前の夏にこの映画を見ていたら、長い人生で2時間の余裕を絞り出せるようでしたら、ぜひどうぞ。監督もこういってますよ、「同じストーリーを、違った国の監督とキャストのバージョンと比較できるという意味で、日本の人たちこそが最高の観客になってくれると信じています」。そういう思いには応えていこうぜ!
さて、当日の日比谷ミッドタウン、鑑賞後、ぐるりと客席を見回したらなんだか白く見える部分が多い。はっ、シーラーガーだ! 年齢層がすごく高いじゃないですか! 「三連休にどこも行くところがない中高年は映画館しか行く所ないよねー、はっあたいもだけど!」と、りつぜんとしたことはひみつです。