新潟市新津美術館「ゴールデンカムイ展ファイナル」と新潟現代建築探訪の日帰り旅の巻

ソロ活で行ってきた!!!

行程

0608 東京駅 - (上越新幹線とき) - 新潟駅 - (JR信越本線) - 新津駅 - (路線バス) - 新潟県立植物園 - 新潟市立新津美術館 - (コミュニティバス) - 新津駅 - (JR信越本線) - 新潟駅 - (docomo シェアサイクル) -朱鷺メッセ - 佐渡汽船新潟港ターミナル - 新潟市歴史博物館みなとぴあ - りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館(外観のみ) - 新潟伊勢丹 - 新潟駅 - (上越新幹線とき) - 1822 東京駅

ゴールデンカムイ展

新津駅で新津美術館へ行くバスを待っていると、同じ目的地としか思えない複数のソロ活ガールや二人連れの女性たちが。その中に「虎に翼」のよねさんみたいなキリッとした女性がいた。「あ、この人、多分、歴戦の猛者だ、面構えが違う」と気がついたわたくし、彼女を目に留めながらバスへ乗車。美術館前のバス停で降りる。整備されてはいるが、この先に75万人都市の美術館が存在するのか少し不安になるレベルの草ぼうぼうの歩道を歩いていく。

バス停で下車したのが9時半、美術館の開館が10時。少し早く着いたので、美術館の隣の植物園(徒歩3分)で「植物と共に生きる〜アイヌ文化から学ぶ植物のチカラ〜」を見てから行く。立派で美しい熱帯植物ドームを抜けた先の展示会場に、今年採れた木の枝で作ったクチャが設置されていた。素材はトドマツなどの針葉樹のようで、爽やかで苦そうな香りがしていた。

初夏の爽やかな季節に見たので違和感がなかったけれど、このドームも冬は雪に覆われるのだろうか。雪に覆われた中で、すくすくと南の森を再現しつづけるのろうか。夢みたいな話だ。

この植物園の半券を持っていくと、美術館の展示が団体料金になるというのでスタンプを押してもらってから美術館へ。

ゴールデンカムイ展

時間調整してから行ったつもりが、エントランスの受付には長蛇の列。別途発券したチケットを持参していても、曜日別の色紙を配布されるので、どなたもこの列に並ぶ必要があります。

館内に入ってからは、新潟出身の3人のパネルが大きくドーンと!! 

どのくらい大きいかというと人物に比べてこのサイズ!

なおこの展覧会の後援は、公益社団法人新潟県観光協会、佐渡市、新発田市。新発田市さんにおかれましては、宇佐美時重みたいな強烈なキャラをそれでも応援しているのが素晴らしい。新潟県をあげて本展覧会を応援しているのが伝わってきます。

ゴールデンカムイ 30 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) ゴールデンカムイ 15 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) ゴールデンカムイ 23 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

エントランスから展示会場まではとても広々としていて、階段をうまく使ったパネルの展示なども気が利いていて新鮮。回を重ねるごとにこの展覧会が如何に洗練されていったのかがよくわかる。第一展示室と第二展示室に分かれた東京国立博物館的設計で作品の世界観に没入できたのもよかった。

2年前の東京展ではゲンジロちゃんが浮いていたけど、本会場では杉元・白石とアシリパさんが。かわいい。

展示の鑑賞後、東京展以降で発売された全員タオルなどのグッズを買い美術館を出る。来たのと同じ路線バスに乗ろうと県道に向かって歩き始めたが、美術館の目の前でさきのよねさんを含む女性たちが小さい標識のバス停に並んでいるのが目に入った。はっ! もしかして!? それは新津のコミュニティバスのバス停で、路線バスに乗るよりも早く新津駅に着くことができた。よねさん、ありがとう!!

新潟現代建築観光

新潟は近現代建築の宝庫と聞いておりましたが、そのコミュニティバスから新津の面白い建物を見かける。

新潟市秋葉区文化会館/新居千秋

新潟駅で下車し、駅前のdocomoのシェアサイクルを借りて、槇文彦先生の「朱鷺メッセ」を見に。途中、新潟日報のおしゃれすぎる立派なビルを見る。設計はキャロットタワーなどで有名な石本建築事務所

朱鷺メッセ/槇総合計画事務所

31階の展望室は「Befcoばかうけ展望室」と命名されており、新潟市内を一望できる。砂浜も見える。太平洋セメントのコンビナートも見えた。この展望室から対岸に素敵な建物を見つけたのであとで行くことにした(下の写真の左側)。写真右側が佐渡汽船のフェリー乗り場です。

「新潟市歴史博物館みなとぴあ」とトラウマ映画「黒鳥伝説」

二代目新潟市庁舎の外観をモチーフに建設された本館と、いくつかの掘割、旧第四銀行住吉町支店、旧新潟税関庁舎などのある施設群。入館料を払って見学する。

本館には立派なミニシアターがあり、「ちょうど次のが始まりますからどうぞ」と進められ入室する。ふかふかの座り心地の良い椅子に座って上映を待っていると、マイクを持った係の女性がやってきて「次の作品は上映時間25分の黒鳥伝説です」とのこと。客は私ひとりで「えっ! ながっ!!」とつい声を出してしまった。「長いですか? えっと途中で退出してもらっても大丈夫です・・暗くて危ないので入口近くの席でご覧になってください」と係の女性を悲しませてしまう。「観光施設で流すミニ映画の尺じゃないわよね、プンプン!」と思いながら席を移動。そして始まる映画「黒鳥伝説」。

ときは平安時代、東北地方からやってきた乱暴者の黒鳥兵衛、彼に立ち向かった新潟の地元豪族と討伐のために京都から派遣されてきた北畠家、さらに佐渡に配流されていた源義綱も呼び寄せ、彼らが力をあわせて黒鳥一派を滅亡させるまでの物語。

地元の教育委員会が地元の広告代理店にお金を掠め取られたショボショボダサダサ映画かと思っていたが、大変クオリティが高く、なんだかもうトラウマレベルの作画。課外学習でやってきたちびっこたちがうなされるほどの出来栄え。気がつけば25分、真剣に見入ってしまった。エンドロールで本作の制作は白組と知り、腰が抜けた。なおこのミニシアターでは「黒鳥伝説」を含む全3作上映されており、全体統括は丹青社さん。新潟市は富豪都市なのかい!? ひれ伏した。

上映後、さきほど係の女性に「さきほどは大変失礼しました」とお詫びし、「面白かったでしょう?(えっへん!)」とコミュニケーションを取ったのもいい思い出です。うふふふ。

新潟市民芸術文化会館「りゅーとぴあ」/長谷川逸子

みなとぴあを出たあと信濃川沿いを3km走り、「りゅーとぴあ」へ。こちらは大規模すぎて全容がつかめなかった。信濃川沿いの遊歩道は広くて自転車向きで、安全で快適、最高!


新幹線の時間が近づいてきたので駅へ戻る。途中、新潟伊勢丹で株主優待を決めてきた(270円のえごねりで)。

 

新潟市内には前川國男の新潟市美術館、村野藤吾の天寿園・瞑想館、江戸時代の豪商小澤家住宅も。今でこそ地方都市でおしゃれな現代建築の市庁舎や図書館、美術館を目にすることは多いが、新潟にはその規模も点数もちょっと抜きん出ている印象。地方の都市でおしゃれな建築を作る先鞭になった土地なのかもしれない。

2005年に81万人を記録した新潟市。それから徐々に人口は減少しつつも、現在でなお75万人。県庁所在地人口ランキングでいうと98万人の千葉市と74万人の熊本に挟まれた大都市です。朝、新潟駅構内を行き交う人々の平均年齢が都内より10歳くらい若いような印象を受けた。海も山もあって、さらに角栄パワーで新幹線も早く通されている。応援できるサッカーチームもあり、日本で名だたる製菓メーカーも多い、電車で移動していると新し目の戸建て住宅をいくつも目にする。強い。新潟強い! しかも土地がある! でかい! 建築家にとってやりがいのある面積っ!! 

過去に新潟競馬を見に行ったときに立ち寄ったくらいしか新潟市には思い出がなかったが、そのときと印象が一変している。梅雨前の爽やかな天気の一日と天候に恵まれすぎたのかもしれないけれど、とてもよい印象だった。帰りの駅ビルでは普段の自分からは思えないほど食に関する土産物を買ってしまい、誰か私を止めてくれ! 近い内にまたいかねばならない。できれば夏の間に。また佐渡にも足を伸ばせねばなるまい。海と山があるって強いなほんと。

よい一日新潟紀行でございました。みなさまもぜひー。

 

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