概況
5/27-6/9 甲状腺悪し猫のためにメルカゾールを投薬していたら、もともと腎臓悪し猫のクレアチニン値があがってしまい、今週から皮下補液のために週2回通院することになった。
高齢猫を見送った人生の先輩たちは「最後は自宅で毎日自分で注射することになると思うよ」と助言をくださる。信じられないけど、そうなんだよね、こんなに目もキラキラで元気でコミュニケーションがとれていても、臓器2つの不具合でそういう日がくるんだよね、わかってる、わかってはいるんだけど、それにしたってウカちゃんも秋には18歳だからずいぶんな御長寿さんだけど、そりゃそうよね、ふたつの臓器の言い分としては「猫の寿命的にはあっしら、精一杯働かせてもらったんで」というところでしょう。えぇえぇ、それも理解しています、理解しているんですけれども。ともあれ最後まで仲良く暮らしますよ。
ウカ様には、地上がいいところだって覚えておいてもらって、そしてまた誰かのところに降り立ってね。
葉山加地邸見学会
フランク・ロイド・ライトの高弟・遠藤新が設計した名建築を、解説付きで巡る館内ツアー。美味しい珈琲と入手困難フィナンシェのおやつ付き。コース概要はこちらで、今年の年末まで全コース満席だそうです。
わたくし、デジカメを持参して参加したのですが、なんだか写真がぜんぜんメタメタで掲載は割愛します。室内写真は難しいです。特に午後の光の扱いが。というわけで、どんな建物かは、上のリンク先からご確認ください。
加地邸の建て主の加地利夫は、三井物産ロンドン支店長や大正海上火災保険の重役も務めた財界人。この葉山邸は1931年(昭和3年)に建てられ、遠藤新38歳のときの作品。時を経て平成に加地利夫の孫から、食品パッケージメーカーのヨネヤマが購入し、改装を重ね、現在はホテルとして運営中。
全一の思想のもと細かく丁寧に設計された邸内。こういうコンセプトの漫画読んだことある、山田芳裕の「やぁ!」。読めばわかる。
「岸辺露伴は動かない」シリーズの露伴先生の書斎や、スピッツのMV、ドラマ「ラストマイル」など、ロケ地としてもよく目にする機会があり、また、結婚式会場としても利用できるそうです。ベッドルームは全3室、6人泊まれて、一泊30万~40万(食事なし)。外から見ると帝国ホテルそのものの佇まいで、海の見える展望室から一日ゆったり過ごしてみてはいかがでしょう、お申し込みは一休からどうぞ。
海と山が眺められる展望室から。加地さんたちの時代は周囲は牧場だったそうです。
葉山の海まで徒歩10分弱。ワンちゃんたちの散歩タイムだったようで、みんなクンクンクン挨拶しながら幸せそうに過ごしてました。葉山の犬は幸せだね。帰りに逗子駅近くの居酒屋でキュッと夕飯食べて満足して帰りました。逗子から家まで、逗子-(横須賀線)-横浜-(東海道線)-新橋-(地下鉄)-自宅までで運賃は総額990円だってことにも驚きました。乗り換え多いけど意外と安い!
映画「帰ってきたあぶない刑事」
人生初の「あぶない刑事」が本作。WOWOWでかっこよく立派な人格の柴田恭兵ドラマばかりを見ていたもので、そのつもりで見ると、そうかーこっちが本来の柴田恭兵なのかーーと感動した。こんなひとが道端歩いていてバチコーンと拳銃を撃つ真似したら、絶対わたくしはノリよく沿道に倒れ込みます。
邦画としてはびっくりするほど命が軽く、バンバン人が死ぬ。二代目ボンボンでありながら立派な狂犬の早乙女太一、正統派過ぎるヒロインの土屋太鳳、大スクリーンで見たから気がついちゃった首の老人性ポツポツがあってもしなやかな動きを見せる古希の柴田恭兵(あの人はミック・ジャガー系の老後を進んでいる気がする)、柴田恭兵より二つ上の舘ひろしはどのボタンを締めてもフェロモンが漏れてしまっている。老後モデルの極北。梵天丸もかくありたい。
映画「マッドマックス: フュリオサ」
乳首男爵や筋肉バカ息子にまた出会えた! 2015年のマッドマックスで描かれたあの世界のディテールを解像度高く確認することができる。イモータン・ジョーとバイクチームが連携を取りつつもお互い寝首をかこうとしていて、それを鉄馬の女たちが平和な楽園から遠巻きに見ているという社会。
主演のひとりにクリス・ヘムズワースがいるときき、あの荒れた社会にクリスさんはかなり健康的すぎるのではと懸念を抱いておりましたが、相当なバカで無軌道な役で、こういうこともできるのかーと感心。女を生む機械としてしか見ていないイモータン・ジョーが立派なリーダーに見えてくるレベル。吹替版では津田健次郎さんがいい役をさらっているそうで、ご興味ある方は吹替版でもぜひー。
パオロ・ジョルダーノ「タスマニア」
「コロナの時代のぼくら」のパオロさんの新作。早川書房。なんで早川書房? と思って読み進めていくと、序盤でこれは確かに早川書房で扱うべき作品かもと納得する。
もしかして主人公はパオロさん自身なんだろうか? 毎日毎日違う災いが落ちてくるような現代社会で、空回りしもがき続ける主人公。長い彷徨の末たどり着いたナガサキで彼は…
オッペンハイマーとか関心領域とか見終わった今だからこそ、いま、読むべき物語でした。でも普段着で行くのよくないよ!(読めばわかる)
坂本貴志 ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う (講談社現代新書)
定年後のお金や暮らし方はどうしたらいいのかしらと思い読み始めましたが、そこそこの企業を勤め上げ、厚生年金が満額でて、いままで地位もあったひとたちが、老後どうやって生きていくべきかをまとめた本でした。さまざまなグラフやデータは説得力があり参考になりました。
「ヒトラーのための虐殺会議」
ナチスがユダヤ人絶滅政策を決定した「ヴァンゼー会議」の全貌をアドルフ・アイヒマンが記録した議事録に基づいて放映されたドイツの2時間スペシャルドラマを映画化して公開されたもの。背広組の提案で済ませることもできたのに。あーあ。
それにしてもドイツ映画の照明の美しさよ。この会議の背後で、関心領域が進んでいたわけですね。原作も読まねば。
ルンバ
2年半弱でルンバを買い替えた。いま思えば修理に出せばよかったのだが、また今思えば常にメンテナンスが終わった状態で手渡されるサブスクにしてもよかったのだが、まぁ買い替えてしまった。買い替えてからの感想です。
・モーター音がとても静かになった。
・以前は部屋の一番奥まで行っても帰って来るときにも掃除していたが、今は掃除が終わったらとっとと帰って来る。掃除時間が半分以下になったと感じる。無駄な動きが減り、賢くなっている。
・ゴミのとりまとめ力がすごい。集めのフェルトみたいな綿埃になる。素晴らしい。
どうしよう、使い始めると、やっぱり買ってよかったルンバちゃんってなる。現在ルンバはキャンペーン中、高いものほど安く買える。ルンバの会社は日本中の家庭にルンバを設置させようとしているのだと思う。凄まじいキャンペーンです。
でもこれが、サミュエル・L・ジャクソンが主演の映画だと、数年後、ルンバたちが暴走し、人類が滅亡の危機に陥るんですよね。ご利用は自己責任で。