概況
6/17-7/7 猫ちゃん週2回皮下補液と甲状腺のメルカゾールを朝晩投薬で一ヶ月経過。先月に比べて以下のように数値がぐっと改善した。
体重 2.7kg → 2.84kg
クレアチニン 3.68→2.85 (標準値2.10)
尿素窒素 40.9 → 36.3 (標準値32.8)
甲状腺 0.73 → 0.88
体重が増えたのは喜ばしいことだと思うのだが、単に猫の動きが減っているだけではと。猫ちゃん見守りカメラを注意深く追っていくと、猫のトイレの数は1日3~4回。ひどいときは12時間以上トイレに行ってないことも。これは腎臓の動きが安定しているのか、単に眠っている時間が増えているのか。えぇんやでえぇんやで、好きなだけ眠るがいい。諭吉も栄一も応援しているよ!
DUNE 砂の惑星 1
本作でティモシー・シャラメは15歳の王子役なんだって! がんばれ! 制作陣! ティモシー・シャラメがおじさんになる前に!!!
「新潟あるある」
こういうご当地軽妙あるある本、大好き。観光の前後にぜひ読んでおきたい。というか読んでからいけばよかった新潟。
北欧ドラマ「ブラック・ウィドウ~危険な妻たち~」
WOWOWで。北欧版デスパレートな妻たちともいう作品で、北欧インテリアのリッチさ、女たちの背の高さ、ブラックジョークのシャレにならなさにタジタジとなる良作。女たちがいつも金魚鉢みたいなワイングラスでワインを飲んでいるところが見どころです。
映画「ハロルド・フライのまさかの旅立ち」
かつての同僚の今際の手紙を読んだ頑固者のじいさまが、彼女の元を向かう道すがら、人間性を取り戻すお話・・・みたいな予告編だったけどそうでもなかった。あたいくらいの映画の予告編だけで泣ける女になると「そういう幸せほっこり映画に見せかけておいて、ほんとうにほろ苦映画なんでしょ?」と見抜けるのですが、まさかあのワンちゃんがあんな仕打ちをするなんて。犬好きのイギリス人は相当心をへし折られれたのではないでしょうか。でもよいエンディングでした、日の名残り。
漫画「ヴィンランド・サガ」28巻
「あれ、もしかしてこの物語の結末ってハッピーエンドじゃないの?」ということに気付かされた28巻。厳しい。
漫画「ヒストリエ」12巻
前巻の発売から5年の歳月を経て発売された12巻。発売後すぐ岩明先生のまさかの休筆宣言。残念。いまは1巻から読み直していて、蛇に丸呑みされたあの男に思いを馳せながら。
東京国立博物館「カルティエ展」
出し惜しみのない展示で素晴らしかった。奥さんがドン引きするくらいカルティエの歴史に詳しい若いパパがいて、そういう仕事の人なのかなって。ちなみにこのカボションの青いサファイア、152.35ctで、計算によると直径約4.0cm。ちょっと大きいリンドールみたいなサイズじゃないですか!!
わたくしもいつかあのパンテールちゃんを入手したいものですじゃ。ダイヤでギラギラのから、もっとシンプルなのもいろいろあります。しかしかわいい。カルティエといえばこの前足のぶっとい猫科の動物、ウカ様がモデルになったといえなくもない、うん。
橘玲「世界はなぜ地獄になるのか」
「社会的に成功もしてない、お金もそんなにあるわけじゃない、性愛に恵まれているわけでもあい、振りかざすことができるのは正義の鉄槌だけ。それが現在猛威を振るうキャンセルカルチャーの正体だ」という身も蓋もない内容でした。きつい。
ナイロン100℃「江戸時代の思い出」
本多劇場で。見やすいとてもよい席だった。三宅弘城さんや大倉孝二さんなど大河ドラマで非業な死を遂げがちな役者さんたちがたくさん出てくる。ゲラゲラ笑いっぱなしの3時間弱(途中休憩挟みます)。一ヶ月ほどの興行のようです。千秋楽まで誰も怪我なく病気なく頑張って!
映画「ホールドオーバーズ」
70年代初頭、全寮制の中高一貫校(なのかな?)のクリスマス休暇に残された教師と生徒と給食室の御婦人の三人の物語。1970年代の多様性のほうがいまよりずっと紳士的に見えるのは、アメリカもまだお行儀の良い時代だったからなのかもしれない。
高校生役を演じたドミニク・セッサ、くっそ生意気な金持ちのボンボンなのにどんどんチャーミングな表情を見せていく、とても魅力的。映画は2時間半ちかく。ときに「このシーンってほんとうに必要なの?」と思わされるシーンが挟まれていますが、実はすべて意味のあるものだったのだと、エンディングで人はしみじみと振り返るのです。
アカデミー賞作品賞ノミネートも納得。ぜひ映画館で。
映画「クワイエット・プレイス デイワン」
まさかの猫映画!! 2024年度ウカデミー賞アニマル賞受賞作品! 映画史上最高に賢く勇敢な猫ちゃんの映画です。全然見るつもりがなかったんだけど、ハチワレが出てくると知り慌てて見てきた。ボブ猫幸せストリートキャットより猫の画面占有率は高いです。あと、まさかのヒューマンドラマ!! 気味悪い謎の生物に人類が駆逐されていく地獄絵図の中で繰り広げられるイギリス人青年と黒人女性の美しく静かなヒューマンドラマ! 緊張がギリギリ持続できる100分にまとめてあり、中だるみもなく、猫も大活躍。主演の女優さんのyoutubeコメントをどうぞ!(できたら映画を見たあとに) お時間がありましたらぜひ。
吉村昭「幕府軍艦『回天』始末」
最近の興味は榎本武揚~。ということで吉村昭で読んだ。オランダ留学までさせてもらったエリートで博学の榎本武揚が「おいらたちは幕府とともにあります!!」と大阪城から18万両の資金と軍艦を何艘かぶんどり蝦夷地へ向かい蝦夷共和国を立ち上げ、新政府軍と戦った、その物語。
箱館五稜郭を占拠した彼らは軍艦・御用船で松前に向かい、海からの砲撃で松前城を焼き落とす。松前城は前の藩主松前崇広が「城持ち大名になれたやっほーい」と1855年に築城したもの。それからわずか13年後、1868年の出来事に焼き落とされたわけです(榎本たちも開陽丸を座礁で失うが、やっとの思いで築城した城を失うことに比べたら・・・)。
榎本軍は次に松前の北方60kmの江差にも出向くがそこはもぬけの殻。これにて事実上蝦夷地を手にした彼らは蝦夷共和国を立ち上げる。岩手の宮古湾にアメリカから納品されたばかりの戦艦を奪いにいったり(宮古湾海戦)、ボロボロに負けて箱館にもどってきたりと大忙し。
自分が想像していたよりもはるかに行き当たりばったりの粗忽者でならず者な戦いっぷりに驚いた。黒田清隆と福沢諭吉が「まぁまぁまぁ!そうはいっても榎本くんは優秀だから!!」と助命嘆願し、その後政府でもなかなかの出世をしていくのですが、魅力的な人間だったということなんでしょうかねぇー。
前田博司「榎本武揚・箱館の二百日」
紙の本にして40ページの短い小説ですが、吉村昭の「回天始末」を圧縮したものだと思って読んでみた。軍資金を使い果たしてしまった経済センスゼロの彼らが、一本木関門で通行税とって現地の人に嫌われていたとかニセ貨幣作るも頓挫したなどボロボロになっていくところが生き生き(?)と描かれていて面白かった。吉村昭の補完。
いまでこそ函館市は土方歳三、榎本武揚と幕末の英雄たちをたたえて観光資産としていますが、その時代のひとたちからしてみたら結構迷惑な存在だったのでは? この本では土方歳三が意外と人望なかったという。ほんとうになかったんだろうなぁ。
土方歳三は新選組が解体されたあとも宇都宮城で逃げようとする味方兵士を斬り捨てたというし。こわぁい。