五月の歌舞伎


馬は騎手を選べない。
そうだ、五月は歌舞伎を見てきたんでした。
「海老蔵が出るのでぜひ!」とお誘いをうけ、内心「えぇー海老蔵ーあの目と顔がでっかい人ぉー?」と思いながらも、歌舞伎座で彼を見たら、すっごい舞台映えする人でおのろいた。ハンサム! 貴公子! テレビのCMなんかで見るより、舞台でこそ見たい人。うわー、こりゃー、確かにほにゃららよ!
見たのは夜の部。歌舞伎は本当に詳しくないので、言葉遣いとかで頓珍漢なこと書いてあってもどうぞご容赦下さい。
【恋湊博多諷 毛剃】
「なりたやっ!」の團十郎さんが、船のへさきに立ち、ぐるりと見栄をきる。新宿コマ劇場のサブちゃんの舞台みたいに派手で華やか! 青海波の訪問着を着た女性客がいたけれど、なるほど、このおはなしにあわせて着てこられたのね。異国情緒たっぷりの華やかな舞台。菊之助たん、きれいじゃった。
【夕立】
ろくでもない仕事をしていそうな小猿七之助(菊五郎)は、以前、街でみかけた御守殿の滝川ちゃんがすっごく気になっている。
半分ストーカーみたいなまねをしている最中、ある夕立の夜、事件は起きる。滝川ちゃんご一行が落雷を受け、おつきのものが「きゃーかみなりー」「こわーい」と逃げ去った後、駕籠の中でぐったり気を失ってる滝川ちゃんを見つける。げっしっし、しめたこりゃー千載一遇のほにゃららと、七之助は滝川ちゃんを手篭めにする。
目が覚めた滝川ちゃん、「あらっ、はっ、なにっ、今なにが起きたのっ、ひーぇー、なにこのひとでなしっ!」となじるんですが、だんだん七之助を見ているうちに、「もしかして結構いい男じゃない? ていうか、ワイルドで超かっこよくね? 奥にはこんな男いないじゃん、ワイルドでステキ☆ これはこれでアリじゃね?」と思うようになり、最後には、七之助の袖を引き「あたいも連れてっておくれ」とついていっちゃう話。
「野良犬にかまれたような状態なのに、女中のキャリア捨てちゃうの?」などというツッコミは野暮というものなんでしょうが、まぁ随分退廃的な舞踊でしたよ。これが一番たのしかった。
【神田ばやし】
世話物というのでしょうか、神田祭りを題材にした宇野信夫作のお話。海老蔵は、最近その長屋にやってきた、ちょいと人付き合いの下手で、なおかつアタマの足りなそうな役どころ。時代小説みたいでわかりやすかったです。
【鴛鴦襖恋睦-おしどり】
美しい菊之助と凛々しい貴公子海老蔵の常盤津。
海老蔵ハンサムー、とうっとり。
知らなかったなー海老蔵がこんなにハンサムだったなんて。
→ こちらは、海老蔵の十一代目襲名記念写真集だそうです。

2 COMMENTS

ようこ

五月歌舞伎座の夜の部は、どれも粒揃いで、私がいうのもなんですが、非常に出来がよかったと思うのです。楽しんでいただけてよかったです~。
海老蔵は、そう!舞台でこそ、その良さがわかるんですよねえ。うっとり。

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