鳥取にふたつの空港冬選挙

いえ、兵庫県の「コウノトリ但馬空港」はありなのかもしれないけど、島根の「出雲縁結び空港」は個人的にはギリギリセーフ、鳥取の「米子鬼太郎空港」はうぅーん、どうなのかなぁ。しかし西日本って空港多いね☆ 政治家の産地は、空港の産地でもあるね! キッキッ!
http://www.treeman9621.com/RaN_2010/RaN63/RaN63_fig01code.jpg
三連休は親戚につきあって野暮用を。道中はまだまだ読んでる高村薫の「新・リア王」。「来月は選挙かぁ」と頭の片隅におきながら、政治家ってこういういきものなんだと、改めて思いながら。
チェルノブイリ原子力発電所事故があった1984年の政局の話から物語は始まるのだけど、実在の政治家がバンバン出てくるので、Wikipediaで人となりや功績を調べながら読み進めてる。バブル直前、竹下登が総理大臣になる前の時代ですね。物語の語り手・福沢栄は青森を地盤とする衆議院議員。その頃、高度成長から取り残されれつつあった青森の六ケ所村に企業誘致の広大な土地が用意された。しかしなかなかテナントが埋まらず、様々な経緯があったのち、ここには核燃料サイクル施設が設置され1995年から稼働することになる。その『様々な経緯』に「東北のリア王」たる福沢栄がからんでいくことになる、と思うのだけれど、私はまだこの小説を1/6くらいしか読めていない。
「晴子情歌」は、一人の女性の物語。戦争前の東京に生まれ、母親を亡くし父親の地元・青森の筒木坂へ引越す。農村での暮らしに馴染んだ頃、ある事情で北海道の初山別へ行くことになる。ここはニシン漁の聖地で、彼女も番屋で働くことになる。北海道を旅行した時、この日本海側のまっすぐな道を下ったことがあり、彼女が働いた番屋があったところも通過していたらしいです。その晴子がニシン漁があけたのち野辺地に移り、ホニャララな経緯を経て産んだのが「晴子情歌」「新・リア王」「太陽を曳く馬」三部作の主人公・福沢彰之。

オロロンラインでの写真。このあたりでニシン漁が盛んだったのですじゃ。
で、ですね、こういう「青森のリア王」を描こうとしたきっかけはなんだったのかしら、と思うのですが、高村薫には原子力発電所を襲うテロの話「神の火」があるではございませんか。これも今だからこそ読みなおしておきたいです。こっちは来年の課題図書にしておくことにして。
11月12日頃から読み始めたものの、2ページ読んではグーと眠ってしまっていた「新・リア王」ですが、物語の骨格がようやく見えてきて、ここからはぐんぐん読み進められそうです。12月の選挙の前に、上下巻とも読み終えたいものですじゃ。
高村薫さんと「黄金を抱いて翔べ」の出演陣との写真。
http://gekiteki13.blog.fc2.com/blog-entry-14.html
ひぃー羽海野チカさんが同人作品描かれてたのかー!
http://auction.item.rakuten.co.jp/10011466/a/10002557/
松岡正剛さん千夜千冊の「新・リア王」。2011年3月23日の記事。
http://1000ya.isis.ne.jp/1407.html
全然関係ないけど、高野文子の「るきさん」って、この物語のスタートとゴールの間、1988年から1992年に連載されていたのよね。えっちゃんが「テンカブツとゲンバツは大ドクよ!」と拳握りしめてたのが、1988年8月。そのえっちゃん、多分、1950年代後半生まれ、今なら50代半ばというあたりかしら。アラフィフのえっちゃん、福島第一原発の事故をどんな思いで眺めていたかしら。

高野 文子
筑摩書房



(1993-06)

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