昔、紙の本で読んでいたけど、改めて。「ムーミン谷の11月」のエンディングがどうにもこうにも悲しすぎて寂しすぎる。いやしかしこの前振りの話が確かあったよねと思い出し、この前作にあたる「ムーミンパパ海へいく」を読みなおしてみた。1965年、51歳のときに本作を発表、1970年、お母様の亡くなった年に執筆した「ムーミン谷の11月」と確かに話はつながっていたんだけど、ご本人もまさかこんな終わりになるとは思ってなかったかもしれません。
「平凡な日常には飽き飽きだ! よぉーし、父たるもの威厳を見せつけることができる冒険をするんだー! わしだけの島に移住するんだー!」とムーミンパパの好きにさせたらたいそうな目にあったママのざわざわした感じが伝わってきます。ムーミントロールも「コミュ力ってなに? ただしイケメンに限るって本当のことなのか!?」などという少年らしい人生の試練に立ち向かうことになります。ムーミンだって成長するんです。本作では既にちびのミィがムーミン家の養女になってます。歯向かうものと和平交渉などは一切しないタカ派のコマンドー・ミィの誕生です! 自称ハト派のムーミンは、ある件をタカ派のミィに委ねた自分のずるさにも気付かされます。乗り越えられた夫婦の危機、少年の心の成長、孤独な人々とのあらゆる交渉・・・あぁなんて含蓄の多い物語なのでしょう!
しかし、今回の「海へいく」で電書版でも全部のムーミンが揃ってしまった、講談社の紙の文庫版のムーミンをすべて揃って持っているというのに、実家には大判ハードカバーも全て揃っているというのに! 何回買えば気が済むんだー、ばかー! こういう人、きっと少なくはないよね。ヴィンランド・サガとヒストリエも最初から電子書籍で揃えておけばよかった・・・私が生きてる間はAmazon社がどうこうならないだろうと思うけど。
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カルヴィン・ハリスとテイラー・スウィフトのセレブカップル誕生(二人の年商合算して180億)のニュースを聞いてふらぁっとした。カルヴィン先生、意外と普通な選択だよぅー。