ポランスキー映画を初めてちゃんと見た/映画「ゴーストライター」

 
あらすじ:goo映画から。
元英国首相アダム・ラングの自伝執筆を依頼されたゴーストライターが、ラングの滞在する孤島を訪問。取材をしながら原稿を書き進めていくが、次第にラングの過去に違和感を抱き始める。さらには前任者の不可解な死のナゾに行き当たり、独自に調査を進めていくが、やがて国家を揺るがす恐ろしい秘密に触れてしまう。「チャイナタウン」「戦場のピアニスト」のロマン・ポランスキー監督が描く本格サスペンスで、第60回ベルリン国際映画祭銀熊賞(最優秀監督賞)を受賞。ユアン・マクレガー、ピアース・ブロスナンらが共演。
ゴーストライターを演じるのは顎割れイギリス人、ユアン・マクレガー。映画「スター・ウォーズ」に出演したおかげで「『わっ、スター・ウォーズのユアン・マクレガーよね☆』と多くの人に言われるようになってとても嬉しい、それまではヤク中だと思われていた、トレインスポッティングのせいで」、という談話も微笑ましい俳優さんです。
元英国首相ラングの筆頭秘書の女性が、聡明そうな金髪女性で、キム・キャトラルにすっごい似てるなぁ、いや、でも声が高いしなぁ、いや、キム・キャトラル? キム・キャトラルってこういう映画にも出るの?、と思っていたら、やっぱりキム・キャトラルでした、SEX AND THE CITY の。あぁ、私ってほんとうに記憶が悪い。リバプール出身。
首相ラングを演じるのは、ピアース・ブロスナン、ダブリン出身、五代目ジェームズ・ボンド。首相の妻を演じたオリビア・ウィリアムズ、ロンドン出身、1968年生まれ、梵天丸もかくありたい、と思ういい女。
そんなイギリス出身俳優で固めたイギリス映画、イギリス人って毎回こんな頓智のきいたブラックジョークを言わなくっちゃならないの~、という面にも衝撃を覚えた映画です。
続きは ↓ こちらで。



元イギリス首相のラングさんですが、どうもやることがイギリスの利益にかなってない、なんかアメリカ寄りの政策ばかりをする、どうしてどうして? なんでなんで? と、ユアン・マクレガーが真相を究明していくのです、いくのですが!
 調査線上にうかんだ怪しげな人物の名前をgoogle で検索し、
 そのトップから3個目に表示された記事をクリックしたら、
 「わっ、やっぱり、こいつCIAの裏組織の人間じゃん!」ってことがわかる!
 世界の秘密がとても簡単に解き明かされて、ちょっぴり

どうもこの首相の秘密は、俺があずかっている前任者の原稿に秘密があるらしい、とようやく気がつくユアン・マクレガー(その前に、同じ指摘を別の重要人物から受けているのに、今気がつくなんて!)。624pもあるA4の原稿をめくって、その秘密を解き明かすのだが、(2chの)縦読み文化に慣れ親しんだ人たちからしてみれば、その秘密の隠され方がちょっぴり
 
極めつけは、物語の終盤、重要人物が飛行機のタラップから降りてくるときのこと、「ゴルゴだったら絶好の狙撃タイム☆」と劇場にいた人間がみな思った瞬間、やっぱり狙撃されちゃった! んもー! ここでまた。

まぁそういうお話でした。そんな点も含めても、映画はよかったです。
白のツインニットに黒いタイトスカートのキム・キャトラルが、すっごく素敵。ツインニット買おう、明日にでも買おうと決心させる美しさでした。茶色い厚手のガウンを来たオリヴィア・ウイリアムズ、透明感がたまらない。同じガウンを羽織ったユアン・マクレガーがくまさんの着ぐるみに見えたのがご愛嬌。
首相のオフィス(というかオフィス機能備えた元首相別邸)があるアメリカの北の冷たい海に囲まれた孤島の映像がたまらなくいい。建物のデザイン、インテリア、調度品が素晴らしく大人でナイス。そこで働くアジアからやってきた使用人が丁寧に丁寧に強い風の中で落ち葉を掃き集める、風にあおられてほとんどのゴミがまた吹き飛ばされていく、そんなシーンにもぐっとくる(あぁ、あの落ち葉のシーンは、ラストシーンへの暗示だったのね!)。大きなガラス窓から見える冷たい鉛色の空と枯れ草だけの海岸線の風景とかぞくぞくする。寒い時期だからこそ、冷たい空気のところへ旅したい、よい映像の映画でした。満足!
あと、すっごく気の利いたセリフがありました。元首相ラングが、国際刑事裁判所で裁かれることになりそうだってときのこと。
弁護士「イギリスに帰ってはダメだ。国際刑事裁判所に加盟していない国にいるべきだ」
ラング「そんなところどこにある?」
弁護士「アメリカ」
(居合わせた人々全員 えっ!?)
弁護士「中国、北朝鮮、イスラエル、イラク・・・・あとアフリカの何カ国か・・・・」

大人っておもしろいね!!

2 COMMENTS

はつき

そのキャストはかなり魅力的!
良く考えてみると、私結構イギリス映画見ているな―。好きなんだね。(絶対数が少ないけど)

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スガ

キム・キャトラルが、心が冷たいばっかりでもない有能な政治家秘書をやっていて、結構よかったのよー。あぁこの人、ちゃんとキャリア積んでるんだなぁと感心しまして、そこらへんもぜひ! 

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