ルイジアナ・ママは強くてハンサムで/映画「ハッシュパピー ~バスタブ島の少女~」

 
新宿に用足しにいったついでに「おっ、今日は映画の日じゃないですかー」と思い出し、ふらりと新宿ピカデリーに立ち寄り本作品を見てきた。この作品の主演少女がアカデミー主演女優賞ノミネートされたことしか知らないまま。「長くつ下のピッピみたいなほっこり☆ゆるふわ映画に違いない~」と思っていたら全然違う映画だった、まぁある意味、長くつ下のピッピみたいな話だったんだけど。
あらすじは、all cinemaから。
無名の新人監督によるインディ作品ながら、数々の映画賞に輝き、ついにはアカデミー賞でも作品賞を含む4部門にノミネートされた話題のファンタジー・ドラマ。そのアカデミー賞では主役の6歳の少女を演じたクヮヴェンジャネ・ウォレスが史上最年少の主演女優賞候補となり、こちらも大きな注目を集めた。現代社会から取り残されたかのような南部デルタ地帯の“バスタブ島”を舞台に、父とともに極貧生活を送る一人の少女が、自然の猛威に翻弄されながらも過酷な現実を逞しく生き抜く姿を、美しくファンタジックな映像を織り交ぜたマジック・リアリズム的筆致で力強く描き出していく。
 長々と伸びる堤防によって、まるで世界から切り離されているかのような小さなコミュニティ、通称“バスタブ”。自分には動物と会話できる特殊な能力が備わっていると信じる6歳の少女ハッシュパピーは、飲んだくれの父親ウィンクと暮らしながら、バスタブの仲間たちと活気にあふれた毎日を送っていた。その一方で、自然界は繊細な秩序で守られていると考える彼女は、秩序の崩壊によって獰猛な伝説の巨獣オ―ロックスが復活するとの言い伝えに怯えていたのだった。そんな中、100年に一度の大嵐が平和なバスタブに襲いかかろうとしていた…。

原題は『Beasts of the Southern Wild』、こんのゆるふわ邦題がぁぁ。
2011年の冬、洪水被害が収束していないタイに行ったとき、こういう暮らしの人たちをアユタヤへ向かう列車の中からたくさん見た。子供の頃、こういう謎のコミュニティを作って暮らしている人たちが近くにいた。なので全然ファンタジーでもなんでもない。この映画はどこにどう転がっていくのかなーと思っていたら、あんなところへ転がっていっちゃった。映画が好きな人たちが映画の神様に祈るようにして作った力強い映画、インディーズ映画なのに、見た人みんながあまりにもフルフルしちゃったもんだから、思わず太平洋越えてうっかり極東の島でも公開されちゃった、なんというかそういう奇跡的な映画で、93分、ちょっとワイルドな長くつ下のピッピを見たい方、ぜひ!

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