お能「葵上」

神楽坂矢来能楽堂にて「葵上」を。源氏物語のあの「葵上」を描いたもので、主役は六条御息所。後半般若の面をつけた六条御息所が、生霊となって葵の上をきぇぇぇぇーと打擲する。加持祈祷の小聖が数珠の音を鳴らしつつ読経で対抗。激しい攻防の末、「参りました、もう二度ときません」と退場する六条御息所。生霊とまでなった女がそんなにあっさりと引き下がるものじゃろうか?引き下がるものじゃろうか!?
帰り道に、本屋で田辺聖子版「源氏物語」を買い、物語の葵上はどうだったかな、と読んでみる。まず、「空蝉」から始まる。
うっかり夜這いしちゃった相手「空蝉」が継娘と碁を打ってるところをのぞき見する光源氏。「なんだよー。思ったほど美人じゃねぇじゃん。でもまぁ、立ち居振る舞いはしっかりしてるし、落ち着きはあるし、やっぱ大人の女って感じ?」と品定め、「そんじゃー今夜も行っちゃお☆」と小さいこどもを使いにして空蝉の部屋に行こうとする、のだが、肝心の空蝉は衣ひとつを残して逃げた後、残された源氏はうっかり継娘・軒端荻の部屋に。「あれっ?なんか体でかくね?」「・・・したかない、なりゆきだ!!」とまたもや関係ない女子を夜這い。
夜明けになって「また今度メールするから!」と軒端荻のもとからそそくさと逃げる。使いのこどもに「ちっ、ガキは使えねーなー。お前がしっかりしてないから別の女の部屋に入っちまったぞ!ま、賢い俺様のことだから、うまくその場はごまかしたけどな(キリッ!)」。
軒端荻は「あんときの人からマジメールこないんですけどっ!」とモヤモヤした日々。源氏は源氏で男友達と「しつこい女ってうざい」などという話をして、幕は降りる。
 SA・I・TE・Iだ!!最低だー!!!
でも面白いのでこれから読む。
漫画の「あさきゆめみし」ももう一度読み返したいです。
明石あたりまでしか話がわかってないのですが。。

7 COMMENTS

さよ

光君の独白、わらた! 橋本治氏著「桃尻語訳・源氏物語」という、
20世紀版イマドキGENJIもなかなかですが、21世紀少年ver.もイケてますね。
さしずめ葵上のことなんかは、「お嬢育ちでタカビーなのは仕方ないけど、
もちっとツンデレでもよくね?」なんて評するんですかね~(^^)/

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スガ

21世紀版源氏はやっぱりEXILEなんじゃろうか(頭の中将とかと連なって変な踊りをする団体・・・)。。現代語訳したくなる気持ちがすごくわかる、それだけ恋愛って不変のテーマなのよねー。ねー。

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シモムラ

なんなのこの男、なんなのーーーーーーーっ!
イヤイヤイヤイヤ、それはないから!
源氏物語は心の中で猛烈にツッコミ入れながら読んだ覚えがあります。
誰かスリッパで光君の後頭部を殴ってくれればいいのに!

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ふなき

葵上、面白いですよね。一番好きなお能の番組の一つです(一番といいながら、沢山あるのよ)。
田辺聖子さんは源氏物語周辺のお仕事を沢山モノされていて、短編笑説(ホントにおかしい)、源氏の解説エッセイ、その他、いろいろあります。ご希望ならお貸ししますよ。
大和和紀さんの「あさきゆめみし」は田辺源氏をモトにしているので、あさきゆめみしを読んで田辺源氏を読むと、見覚えのあるセリフがいっぱいで楽しいですよ。
紫式部は源氏物語を女性目線で書き込んでいて、やりたい放題だった源氏も最後の方でちゃんとおしおきを受けます。その点、男性目線で都合の良い女ばかり出てくる昨今の恋愛小説とは違って、すがすがしいです。

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スガ

お仕置き受けるんだ!楽しみ~!
下村さんも「最低だぁぁ」と叫ぶ読書の会に是非!

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スガ

それ、気になってました! なのに田辺版上巻が行方不明になり、源氏道中が頓挫なう。

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