青山ブックセンターで

なんでか新田次郎を買い求めるあたくし。あれかなー、ビッグコミックオリジナルの「岳」でほろりときたからかしら。
小学校の頃、巡回映画で「聖職の碑」という鶴田浩二主演の映画を見せられた。この巡回映画というのは、後々トラウマになるような映画ばかりが回ってきたような気がします。飛行機事故で砂漠に一人残された子供がなんとか生き延びようとする話とか(タイトルわかる人がいたら教えてください)、もう、いや、あのパイロットが白骨化してごろんと砂の上に転がっているシーンとか。
「聖職の碑」という映画は、大正2年・中央アルプス木曽駒ヶ岳における山岳遭難事故を題材とした新田次郎の山岳小説を原作にしたもので、主演は鶴田浩二と三浦友和。「八甲田山死の彷徨」(これも新田次郎原作)もトラウマになりましたが、これも小学校低学年に見せるにはどうかというくらいリアリティがあった。子供ごころにはただひたすらに怖かった。木曽駒ケ岳は今でこそ途中までロープウェイが通り、登山しやすくなったけれど、その当時の登山はかなり過酷なものだったのではないかと思う。ましてや近代登山の歴史も浅かった設備の整ってなかった時代のことだもの。
子供時代に見て怖かった映像というのが二つある。この「聖職の碑」の鶴田浩二が嵐の中子供たちを抱きかかえるようにして雨に打たれるシーンと、外国のロッククライミングを舞台にした映画での滑落シーン。どちらも山岳映画というのがミソ。
社会人になって会社の研修で高尾山に登らされたのだが、中学校時代に三千メートル級の山に野外研修で登った私にとって、これも山かと拍子抜けた記憶がある。もう一回登る機会があれば、また登りたい。しかし体力が・・・。山は怖いしのぅ。今日も野外研修で小学生が行方不明になったというではありませんか。早く見つかることを祈ります。
この記事を書くにあたりWikipediaを調べていたら、両親の書棚に藤原ていの「流れる星は生きている」と新田次郎の「錆びたピッケル」が寄り添うように並んでいた理由が今わかった。なるほど。今度帰省したら、手にとってみたいと思う。
明日は夏至。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください