杉浦日向子の江戸塾

杉浦日向子の江戸塾
杉浦日向子の江戸塾 杉浦 日向子
北方謙三・宮部みゆき・山崎洋子・田中優子・石川英輔氏・高橋義夫との対談を交えながら、杉浦日向子さんが江戸の暮らしや風俗をわかりやすく解説するというもの。一気に読めちゃうお江戸講座。これを踏まえたうえで、鬼平犯科帳などを読むと、池波氏に「うまくだまされている」自分に気がつきます。それはそれでいいんです。だって、時代小説なんですもの。
着るものや恋愛事情・結婚事情などにも、江戸と上方の文化の違いなんかがよくわかって、そこらへんの精神は今も連綿と続いているように感じられました。なにしろ土地が限られている上に人口密度は当時世界一、そんなお江戸の暮らしは「必要な機能は町全体に持たせ、長屋の自分の住まいなんざ寝床の役目で十分だ」という考えに根ざして出来上がっていく。うん、うん、すごくわかる。私も寝室と仕事部屋だけ持ち、あとは町全体に機能をお任せしてるクチ。読むといろいろと発見があり、現代の暮らしにも生かせるヒントがたくさんあります。必要なものだけ持ち、あとは多くを望まないというシンプルさで生きていきたいものです。

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