夏至まつり

「ムーミン谷の夏まつり」で知ったのだけど(確か)、フィンランドでは夏至の日を祝う夏至まつりというおまつりがあるんだそうな。夏の短い土地だからこそのおまつりですね。ニョロニョロさんも実は、夏至の日に生まれたんだそうです。にょーん。本当にあるんかいな、と思っていたら、今、J-WAVEで紹介されました。
昨日は夏至だったけれど、一年で一番長い日のあたる一日が、あいにくの天気でちょっと勿体なかったですね。6月のこの時期の、雨がない日の早朝は、しっとりと空気が重く、なのに埃が雨で沈むためか透明度が高く感じられます。好きな季節のひとつです。
さて、そんな季節に読み始めた新田次郎の「孤高の人」。無駄のない簡潔な文章です。これと一緒に買ったのが、内藤先生訳の「星の王子さま」と杉浦日向子さんの本。「星の王子さま」はしばらく書店を探して歩いたけれど意外と見つからなかった。できれば青山ブックセンターで買いたいなーと思っていたところ、改装した店内の児童文学の棚にきちんと並んでいてくれた。
「孤高の人」は昭和初期の社会人登山家・『単独行の加藤文太郎』の青春を描いた小説。彼がはじめて日本アルプスに挑戦したところまで読み進んだ。夕立に打たれ、雷雨が過ぎ去った後、夜の稜線を歩いているとき、空を見上げると『星の中に夜が点在するような』夜の中にいる。そこでのくだり。
彼は、星の下を歩きながら、子どもの頃、絵本で読んだ、星の国の王子のことを思いだした。星の国の王子の馬は、星によって飾られていた。王子のかぶっている帽子も、靴も、腰に帯びている剣もまた、星によってかざられていた。王子の馬のひづめが、ときどき小さい星をけとばした。それが流星となって流れ去った。加藤文太郎は、その一節をはっきり思い出していた。彼は今、星の国の王子だと思った。あのすべての星はおれのものだと叫んでも、うそではなかった。
美しい偶然。
ところで、ヒグマ更新。いつだって本当に悪いやつは、そいつの背後にいるものじゃよ。

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