試される北の大地で親離れ/ゴールデンカムイ「茨戸の用心棒」編

ゴールデンカムイ 15 アニメDVD同梱版 (ヤングジャンプコミックス)

9月発売のゴールデンカムイ15巻は特別アニメ同梱版のものも発売されました。「茨戸の用心棒」という作品で、主人公チームが登場しないこともありアニメ本編では放送されなかった回でした。地上波でいつ放送しても問題のないクオリテイで制作されていました。テレ朝と日テレの資金力には勝てないけれどっ、ゴールデンカムイチームはお金があるのかしら、ないのかしら!!! どちらかちら! 

さて、以下はゴールデンカムイを読んでいる人に向けて書いているので、読んでない人はスルーしてください。

 

日泥のおかあちゃんが入婿のおとうちゃんにむかって「あんたは子種がなかったんだよ!」と言い放つシーンがあります。漫画を読んでるときは、「そうかそうか、ヤクザの息子にしてはちょっと頼りないこの青年・新平は、よその子の子供だったのか、そらそうだ、ヤクザの息子にしては平和主義すぎるものー」と納得したものですが、アニメ版を見たら「あれ、でも顔そっくりだよね、新平と父ちゃんは実の親子だよね?」と思ったのですが、一体どうなのでしょう。

アニメって漫画と違ってすごくわかりやすいんだなぁ。「これを見てわからないんだったら、この先みても、君、躓いちゃうからね!?」とでもいうようにばっちり演出してくれてるんだなぁ。

この前、まんま「茨戸の用心棒」みたいな映画を見たんだよなぁ。ヤクザの二代目の息子が調子に乗って敵対勢力に喧嘩をふっかけるんだけどそのために味方は全滅、最後は改心して組織を解体、自分は土地を離れ「新しい土地でやり直すんだ」と旅に出るというお話。何を見たんだっけ? 

 

さて、「ゴールデンカムイ」はアイヌの人たちが隠した金塊強奪大作戦☆闇鍋ウェスタンストーリーではありますが、物語の大きなテーマに『親離れ』というものがあるようです。尾形上等兵と月島軍曹の親との別れ方、谷垣一等卒の家族との別れ、江渡貝くんの母親との別れ、そして最大のテーマは父親に夢を託されてしまったアシリパさんのこれからです。どうやって親を乗り越えていくのか、離れていくのか。そこまでして親を乗り越えなければいけないものなのか、軍人はなぜ親を乗り越えたがるのか、そういう男だから軍人になるのか。最初モブのひとりだった月島軍曹がこんなに脚光を浴びる日がくるようになる日がくるようになるとは誰が思ったことでしょう。網走監獄大暴れの月島軍曹の顔ハメパネルを早く現地に設置してほしいものです、そしてその顔ハメパネルが設置されたらKちゃんと網走まで行ってスマホに写真を収めてくるわ、そう、唐津のホテルで顔ハメをしたように!!!

水戸に生まれ妾の子として育った侍の子らしい名前を持つ尾形上等兵は、官軍エリート一家の出自のまぶしすぎる鯉登さんをどうみているのでしょう。新潟出身の鶴見中尉と月島軍曹はどんな思いで日露戦争に行き、帰ってきたのでしょう。などということを幕末☆明治維新ファンタジードラマ「西郷どん」を見ていて思いましたよ。この戊辰戦争の行く末に日露戦争があり、日露戦争の行く末にこの作品があるわけですよ。あんな瞬殺の戊辰戦争ってないと思うわー、「もすっ!」。

 

西郷どん 完結編 (NHK大河ドラマ・ガイド)

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