青春を山に賭けたる子にも秋/志水 哲也「果てしなき山稜 襟裳岬から宗谷岬へ (ヤマケイ文庫)」

果てしなき山稜 襟裳岬から宗谷岬へ (ヤマケイ文庫)

1990年代に、筆者が二十代後半に行った北海道縦走登山記。それまで手堅い企業でサラリーマンをやっていた筆者は、人生ってこんなものなのだろうかという疑問を抱き、退職し、妻を残し、北海道へフェリーで向かう。降りた襟裳岬から宗谷岬まで日高山脈から大雪山系、そして宗谷本線とオホーツク海の間を歩き、宗谷岬を目指すという旅の記録。
山に登り、一週間ほど歩みをすすめ、ある程度進んだら山を降り、ユースホステルや民宿にお世話になってまたしばらく過ごした後、もう一度降りた道を登って入山し、次の頂を目指す。それを繰り返して真冬の襟裳岬から春の宗谷岬への五ヶ月間の旅。

そうかーこういう長い距離の縦走ってこうやって一回山を降りるんですね、へええ、勉強になりました。一時期北海道にはまってて大変楽しく行ったりきたりしてたので、通りかかった町の名前や観光地が登場しており、懐かしく読みました。いまではすっかりゴールデンカムイの舞台としてしか認識しておりませんが、やっぱり北海道は広い。ゴールデンカムイでも旅の御一行が飛行船で大雪山を越えるシーンがありましたが、白石のあの装備じゃほんとに死ぬよね☆

作者の志水さんは、いまは黒部で山岳ガイド・写真家として活躍されており、さすがのお写真です。見応えあります。
http://shimitetsu.main.jp/

作者が辞めた会社、私が以前勤めていた会社に雰囲気が似ていて、会社の先輩で退社された人たちの人生のひとつだったのかもしれないと思って読んでました。あと、日本がなんか景気がいい。山のお話だから、筆者が若い世代だからというのもあるんだけど、年配の方も活気があって元気がいいし、接する人も若い人が多い。あぁ、消費税がなかったらわしもバンバンお金使うんですけどのぅ。このときって消費税がまだ3%でしたからね。

 

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