バウハウスかわいい犬はいなかった/「開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎―」東京ステーションギャラリー

私が考えたバウハウスのキャラクター、バウーちゃん。東京ステーションギャラリーのバウハウス展にはこういうのがいなかった。騙された!

 

バウハウスという単語は知っておりましたが、中身はよく知らない。バウハウスというくらいなので、きっとかわいい犬がキャラクターのなにかなのだろうと割と本気で思っておりました。あるいはサンハウスみたいなものなのかな、と。デザインに関するものの名前だと知ったのは大人になってから。しかし大人になってからもだからといって深追いすることもなく、この年まできてしまいました。

先週、「開校100年 きたれ、バウハウス ―造形教育の基礎―」に美大卒の友人と行ってきた。こういう分野に明るい友人と行くのは世界が広がりよいですな。そこで知ったのですが、バウハウスとは百年前にドイツで生まれた美術学校のことだったんですね。こういうところでパウル・クレーとかカンディンスキーとかモンドリアンが教育に携わったのですね、ああそういうことだったんですか! いまわたしたちがいう「デザイン」と呼んでいるものの源流のひとつはここにあったのですね。

ここに留学していた日本人の方々の手記が面白そうだったのでこれからぼちぼち読んでみたいと思います。水谷武彦、清家清、藤田(山脇)巌、山脇道子、大野玉枝。展示室の最後に飾られていたロングパンツを履いた女性の足元で太っちょの猫がゴロゴロしているタペストリー最高だった。ああいうのをわたしも後世に残してみたいものですじゃ。ここで学んだひとたちが日本に帰ってきて芸術教育の種を蒔き芽が出て、やがて無印良品などが生まれ、ヨーロッパに逆輸入されているのでしょう。現代の逆シルクロードですね。

 

展示会のグッズや、鉄道グッズなどのかわいいお土産を買ったあとは、丸ビルのコンランショップで「うわっ」というお値段の高い椅子を拝見しました。

「バルセロナチェアって本物は百万もするの?! それならいつでも持ち歩けるおカバン買ったほうがいいやー。そのあとまた売れるし」「あらウカやん、高い家具も高い買値がつくのよ、メルカリとかで調べてご覧なさいよ」という。そうなんだ、家具の世界はそんなんなんだ。ある人にとってはロレックスだったり、HERMESのバーキンだったりするものが、人によっては家具だったり自転車のフレームだったりするのね。勉強になりました。しかし面積広めの革製品と見ればちょっと高級な爪とぎと解釈しているうちの暴れん坊将軍(猫)がいる限り、それは無理かもしれませんわ。

ともあれ近代デザインの源流とも触れることができた有意義な展示会でございました。日本各地を回った最後の展示会がこの東京ステーションギャラリーだったのですね。詳細はバウハウスの日本語サイトでどうぞ。

http://www.bauhaus.ac/bauhaus100/

このウェブサイトがWordPress の人気テーマ「Fukasawa」に見えるんですが、こういうのもデザインの潮流の逆転みたいで面白いですね。

 

もっと知りたいバウハウス (アート・ビギナーズ・コレクション)

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