夏休みいますぐみんな読むがいい/マイケル・ルイス「最悪の予感 パンデミックとの戦い(原題 The Premonition : A Pandemic Story.)」

最悪の予感 パンデミックとの戦い

「マネー・ボール」、「ブラインド・サイド アメフトがもたらした奇蹟(映画 しあわせの隠れ場所)」、「世紀の空売り(映画 マネー・ショート 華麗なる大逆転)」のマイケル・ルイスの最新作。時運というか時流にのった読まなきゃいけない本が年に2~3冊ありますが、今年はこの本がそのひとつでした。

あたい、ソフトカバーの本、大好き!!

著者のマイケル・ルイス

「マネー・ボール」は、「弱小貧乏球団でも頭を使えば大逆転を起こせるんだぜ」のスカッと爽やかな映画。ブラッド・ピットがオークランド・アスレチックスのGMを演じました、プロデュースも彼。サンドラ・ブロックが肝っ玉共和党かあちゃんを演じた「しあわせの隠れ場所」はアメフトのお話、2010年作品、これもまたスカッと爽やか映画。「マネー・ショート(原題 The Big Short: Inside the Doomsday Machine. )」は、世界経済崩壊のさなかでちゃっかり稼いでしまった男たちのお話、どれも全部おすすめ。

マネーボール (字幕版) しあわせの隠れ場所 (字幕版) マネー・ショート華麗なる大逆転 (吹替版)

「最悪の予感」

本作はそのマイケル・ルイスの最新作で、アメリカで出版されたのが5月4日、日本語版が出たのが7月8日、早い!! 翻訳がなめらかでとても読みやすい。

お話に乗って夢中になりだしてからは、この人は多分クリスチャン・ベールが演じるとよい、サンタバーバラのあの彼女はエイミー・アダムス、彼女の上司はライス元国務長官、この科学者はスティーブ・カレル、そんでこの大統領はアレック・ボールドウィンがやるといいんじゃないかな、と適宜割り振って読みました。

恋愛と学歴の法則

アメリカのオタク青年たちのドラマ「ビッグバン・セオリー」を完走した経験も、頭の中で舞台を描きやすくなり随所で役に立ちました。とても生き生きとした楽しい読書体験となりました。

なお、ユニバーサル・ピクチャーズで映画化が決定しているそうです、たのしみ。またブラピが一瞬だけ登場しておいしいとこ全部持ってく役をやるのかちらどうかちら!

わたしの感想

登場人物たちが若きファウチ博士のもとで働いていたり、ダイヤモンド・プリンセス号の乗客帰国のために日本にきたり、ダイヤモンド・プリンセス号のデータは金の鉱脈みたいなものじゃんといろめきだったり、アメリカも医療関係の資材で大変な目に遭ったり、行政機関が切り分けられすぎていていざというときまったく役に立たないとかとか、「日本と同じじゃん!」と一緒に唖然としたりもした。疾病対策センター(CDC)の迷走も、ひとごとではない。特に第三部、ここに登場する政府機関や組織・人物の名前を、まるまる日本のもので入れ替えても話が通じてしまいそうな絶望、なかなかのものですよ。

みなさまもぜひ。2020年1月から今年の春まで、一体なにが起きていたのか早速復習するためにもぜひ。

関連図書

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ジョンズ・ホプキンス大学が一回も登場しなかったのが印象的でした。そうなん?!

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