声に出して読みたいハラリ先生の序文/ユヴァル・ノア・ハラリ「緊急提言 パンデミック」/コロナショックに寄せて その31

緊急提言 パンデミック: 寄稿とインタビュー

2020年3月タイム誌、3月のファイナンシャル・タイムズ紙、4月のガーディアン紙に寄稿したものと、4月にNHK Eテレで道傳愛子さんとの緊急インタビューを収録したもの。序文は2020年7月に書かれており、出版は2020年10月。買ったことを忘れていたわたくしが慌てて読んだのが2021年8月13日。シンプルなカバーの中身は上品な詩集のような装丁で、ハラリに先生にしては珍しい小さな本。

序文にこの本でいいたいことのすべてが書かれています。

私たちが直面している最大の危機はウィルスではなく、人類が内に抱えた魔物たち、すなわち、憎悪と強欲と無知だ。

この前後の文章を全て書き起こして自分の読書メモフォルダに入れておいた。たまに声に出して読みたい。もひとつ、「変異株に気をつけろ!」、こちらは肝に銘じておきたい。

昨年の3月にこれだけのことを予測していたこと、そしてそのとおりに物事が進んでいったことに驚いた。歴史家とはこういうひとのことをいうのです。「最悪の予感」の「トランプは(就任後、コロナ前)敵を外国だけに限定してしまった」というくだり、それがハラリ先生の昨年春の寄稿文により補完されてしまうのもなかなかすごい。ハラリ先生はタイムマシーンに乗ってきたひとなのかな? 

この本で、イスラエルのプディング令なるものも知りました。

私の祖国であるイスラエルは、1948年の独立戦争の間に非常事態宣言を出し、それによって、新聞の検閲や土地の没収からプディング作りに対する特別の規制(これは冗談ではない)まで、じつにさまざまな一時的措置が正当化された。イスラエルは独立戦争に勝利してから久しいが、非常事態の終息宣言はついにせず、1948年の「一時的」措置の多くは、廃止されぬままになっている(幸いにも、非常事態のプディング令は2011年に撤廃された)。

非常時にうっかり始まったものが、なかなか姿を消さない、生活をがらりと変えてしまう、変わってしまったものはなかなか変えられないの事例として紹介されています。全文はこちらで。

 

プディング法はバカバカしいものだけど、こういうのは日本でも起きるだろう。既に見えないプディング法みたいなものが出来上がりつつある気もしないでもないですが、このまま定着していってもらいたいと考えるものはいくつかある。

手洗いの励行(この一年ひどい風邪をひいてない)、近寄りすぎなくても成り立つ社会的距離、距離や時間を超越したウェブ会議、タッチレス決済、物静かなでお行儀良い振る舞いなど。このご時世、大はしゃぎしてる人をみると「え、なに? チキンレースの最中?」と目をパチクリしてしまいますもので。

また、自分からだけでなく周囲からも積極的にソーシャルディスタンスを取っていただくために、強面なタトゥーシールを購入しようかと検討しているところでございます(ネットで気軽に買えるけど、この緊急事態のなか運んでくれる人の苦労を思うと、なかなかAmazonでポチっとすることもできない)。「みて、奥様! あのひと、あんなペラッペラの500円もしないなにかのおまけのちょけたトートバッグを提げてるくせに、あんな恐ろしい柄を左腕に!!! 恐ろしいざます!」などと距離をおかれて生きてゆきたい。静かにぼくは生きてゆきたい。

 

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アームカバーでもいいかな。アップルウオッチの太いバンドの下にちょうどよく切れ目が隠れそうだし。

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